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調弦、午前三時

小説と各種お知らせなど。スパム対策のためコメント欄は閉じております。なにかありましたら拍手から。

2018年を振り返る

こちらの記事は【創作TALK 2018−19】に参加させていただいております。




はじめましてこんばんは、午前三時の音楽の高梨來です。
男の子に恋する男の子のラブと自立と成長の物語を書いています、というご挨拶とともに、ボーイズラブジャンルで創作文芸のイベントに参加しています。
また、今年は眠りに就く前のあなたに寄り添うアンソロジー「さよなら、おやすみ、またあした」を主催させていただきました。
様々な愛情と優しさがお互いのあいだで守られているようにという願いと祈りを込めたお話を書いて、本を作っています。

参考までに、2017年の終わり2018年のはじまりはこんな風に思っていたようです。





「らいさんと忍だよ」
周くん「これで初めて読んだ人の困惑してる顔が見えるな」

※忍は拙作「ほどけない体温」のキャラクターで、なぜ絵を描いてくれるのかはわたしにもよくわかりません。周くんは忍の保護者(彼氏)です。


自己紹介はこの辺にして、毎年恒例の一年の創作を振り返ってみましょう。

※注:すごく長いです




一年通してですが、ツイッターを見て下さっている方には「おまえやたら服買った話と美術館行った話ばっかしてんな」って思われそうなんですが、その通りでございます。

いやこんな話すんのもあれですけど、わたしはぶっちゃけ容姿にマリアナ海溝並の深いコンプレックスがあって、それもこれもさんざんコケにされたトラウマがあるからなんですけど昔から何しろ服が好きでかわいいものが大好きなんですね。
ここ数年はあんまり好きなお洋服屋さんがなくてじゃっかんテンションが下がってたんですが、あたらしくかわいいなー・すてきだなーと思うものに出会って、おしゃれするのがますます楽しくなったのでめいっぱい自分なりにおしゃれしてかわいくしてたらおでかけするのが以前にまして楽しくなって、人生でいちばん服を褒められてびっくりしました。笑
ただ自分が楽しくなるためにおしゃれがしたい、かわいくなりたいってことに尽きるんですけど、楽しんでることを褒めてもらえるのはめっちゃうれしいし自信につながるのでほんとうにすごくありがたいです。
わたしもすてきだなと思ったら軽率に褒めたいぞ。
とにもかくにも、好きなものがたくさん増えて世界が広がった楽しい一年でした。

めっちゃ余談なんですけど、イベントに行くとゴシック系のかっこいいファッションの方をお見かけすることがたびたびあって、みなさんメイクもドレスも決まってらしてすごいかっこいいので勢いあまって「おねえさんめっちゃ素敵ですね」ってお伝えすることが多数あったのですが、かっこいいメイクと衣装のお姉さんたちみなさんが毎回めっちゃキュートなはにかみ笑顔で照れ照れしてくださるんですね。
かわいすぎて恋に落ちてしまいそうになります。笑




1月:文学フリマ京都
→レポート

なんだか人様に会うのは楽しいんだけど知らず知らずのうちに無理をして元気に明るく振る舞おうとしすぎて疲れちゃったのかもしれないからちゃんと人見知りをしよう(???)などと意気込んで臨みました。
この時くらいからお会いするみなさん服を褒めてくれてうれしかった。笑


【新刊】




フルカラー糸綴じ手製本に挑戦したDead Flowersが好評でうれしかったです。
小説を書きたいけれど疲れていて腰を落ち着けて書く余裕がないからツイッターで即興で書いていた(???)表題作「Dead Flowers」と、見えること・見えないことで捉えられる世界の違いを描きたかった「くらやみの色」の二作を収録しました。
とてもわたしらしい、それでいて、新しい試みに挑戦したことでいろんな方に届けることが出来た1冊になったと自負しています。




Honey Moon

あましのラブラブ婚前旅行。笑
周くんの中にあった恐れや不安や迷いは忍がみんな優しく溶かしてくれたからこそ、ふたりは欠けてはまた膨らんでやわらかに満ちる月のような温かな関係を手に入れてたよ、というお話。




アンソロジーの告知フライヤーの配布を始めたのもこの頃でした。好評でうれしかったです。






「お手伝いしてくれたみんなのことを書きました」
周くん「らいさんこの時来てた服着てるあたり地味に凝ってるな」



2月

すごい記憶が曖昧なんですけど、確かすごい疲れてて、だからこそ小説が書きたくてどうしようもなくて朝会社行く前の5分くらいと昼休みに下のフロアのコーヒーショップに逃げ込んでの20分くらいで一心不乱に小説を書いていました。
あと、おともだちがいろいろ大変そうな状況で元気を出してほしくてバレンタインを買いに行って贈らせてもらったのも二月ですね。

この頃、TLで色々な議論が起こっていて、わたしも倫理観や道徳観など、自分の受け入れがたい価値観が提示されてつらくなる創作表現なんていくらでもあるけど、何かを好きで楽しんでいる事・欲を持つ事に対して断罪されるのはすごく辛いな、というのを考えていたのでした。
愛情なんてひどく身勝手で暴力的なものできれいでもなければ優しくなんかもなくて、それでもそこに優しくてあたたかなものを投影することは出来るんじゃないだろうか、というのをずっと考えています。
自分がどうしようもなく苦しかった時に、そういった形の許しや救いがあることを作品を通して見せてくれたからわたしはボーイズラブが大好きです。
そんなわけで(?)2月のあましのを書きました。

【R18】Let it snow
↑こんな風に書きましたというメイキング

要するにえろ小説なんですけどね。笑
ふたりともほんとうに大好きなんだな、その気持ちに迷いがないからこんな風に抱き合えるんだなって思いながら書いてたら色々感極まってきていったん手を止めてとりあえず泣いたんですけど(日常茶飯事)その辺のあれこれを書いたのが下のメイキングです。
いや、小説のメイキングっていうのがはやってて。笑 何の参考にもならないんですけど。笑
わたしと忍が周くんのことが大好きってことしかわからないのでは。


第39回#Twitter300字ss お題「試す」:あかのいと
300字で何度か書いている数学教師の翔くんとあやちゃんカップルのお話。
実はこのふたり、「ピアニスの恋ごころ」にちらっと出てきます。こっちはパラレルワールドみたいなものですが。
翔くんはあやちゃんのお兄ちゃんの友だちで、教師と生徒になる前からふたりは知り合い同士という裏設定があります。


3月



「らいさんが元気がでないからみんなのこと応援したいなって言ってたから、俺とらいさんで仲良しのみんなのこと雑に褒める大賞やったんだよ」
周くん「おまえのそういうところは割と真面目に尊敬に値するな」

記憶が曖昧なんですけど、確かすごい疲れててしんどかったから高梨と忍が褒める大賞をやってたんだと思う…。
みんなが喜んでくれたらわたしと忍も元気になるんですよ。



BL島のお友達のみんながJ庭に出てて、庭が終わったらみんなで遊んでほしいなってお誘いしてアフタヌーンティーに行きました。



この二週間位前に雑貨のイベントに行って、かわいいものパラダイスでこうふんしながらみんなと自分のおみやげにかわいいものをたくさん手に入れてすごく楽しかったです。


4月
鹿紙路さん主催のおばおね百合アンソロジー「乞ひぞ募りて」と、自分のアンソロの原稿を着手し始めました。

コイツノでは聴講生の美人の四十代女性×冷めた性格の女子大生の王道年の差百合を書かせていただきました。
普段慣れてないジャンルで大苦戦しましたが、主人公の美弦ちゃんがふだんわたしの書くヒロインの素直で純でかわいい感じ、を封印したので難しかったですが新鮮でした。
これは二点三点していったん書き終えたあと、締め切り直前にまた書き直してたりします。

自分のアンソロのほうは書くことが決まっていたのでするっと。あとはぼちぼちと5月の文フリ東京の準備などしていたのかな。


4月はあましのではなくてしのあまを書きました。
【R18】exit/delete
ふたつの朝

相手を心ごとほしいと思うこと、大切にする/される 事の難しさとかもどかしさについてずっと考えていたらこんなお話に。

書くことに対する焦りだとか焦燥感だとかもどかしさでどうしようもなく苦しくて、何か現状打破は出来るのだろうかと考えていたのがこの頃だったよう。


第41回 #Twitter300字ss お題「新しい」:ぴかぴか

忍のかわいいガールフレンド、りんちゃんの新入学のお話。



5月:文学フリマ東京
(→レポート)

ドールショウに行けるし(これがすごく大きかった。笑)、アンソロの宣伝がしたいし、という理由ではじめてのGWの東京文フリへのサークル参加。
アンソロでお世話になるみなさんにお会い出来て楽しかったです。
5月の陽気で汗だくになりながら1階を走り回っていたのはぼくです。笑
お気に入りの服で行ったら会う人みんな褒めてくれてとてもうれしかった。



「おともだちみんなだよ」

ラスト1冊になりました、と告知していたほどけない体温の二巻、「春、間近」が朝イチで売り切れ、BOOTHで再版リクエストがあったのでだだ余ると思って多めに刷っていた「はじまりの唄」も完売しました。
これってすごいことなんですよ。ほとんど東京の文フリに出ていない人のR18BL小説の続編なんですよ、なんて言っても。
わたしの小説を読んで、あましのを応援してくださっている方は自分が思っているよりもずうっとたくさんいるんだな、とすごくジーンとしてうれしくなった出来事でした。
や、頒布数を見てればわかるっちゃわかるんですけど、読んで下さった人全員にピンと来てもええるのか? なんてのはありますよね。そりゃあね。


【新刊】


あたらしい季節(祈吏とマーティン)
はるのうた(あましの)

絵空事だと笑われても、こんなにも人は人を慈しみ、愛することが出来るのだというのを描きたくてわたしは彼らのことを書いているし、愛情と信頼によって心と心を結び合う彼らにいつも勇気づけられているよ、というお話です。
いのりんとマーティン、海吏と忍がそれぞれに穏やかで優しい絆を結び合えたことを心からよかったなと思っているし、わたしは彼らのそういう強さと優しさを尊敬しています。

GWの翌週あたりにあったBOOTHのWEB即売会、BOOTH Fesにも参加しました。
初めまして、の文芸イベントでお見かけしないサークルさんの本を買ってみて楽しかったのですが、まぁBLを新規で買う人はそうはいないですよねえ。笑

蝶々の纏足
連休明けの繁忙期のストレスでズタボロだったんですけど、どうしても小説が書きたくて、うさうららさん企画のシズムアンソロウェブに飛び込みで参加したくて一時間くらいで即興で書きました。
まゆりちゃんはドールシャトーのひょろひょろ手足の女の子ドールのイメージ。


Me and My Sea Otter.
フォロワーさんがりんちゃんにまた会いたいです、とおっしゃって下さったおかげで書けたお話。手製本交換パーティでの新刊でした。
前回と違ってりんちゃん視点。
りんちゃんは春馬くんとつぐちゃんの娘ちゃんなだけあっていい子ですね。


6月
仕事がうまく行かなくてすごくしんどくて課長にガチギレして喧嘩したのと帰りの電車で毎日泣いてたのは憶えてる。

この頃に参加させていただいたコイツノの原稿提出があり、締め切り前日に寝不足でふらふらしながら必死に修正原稿を送ったような。
先に読ませていただいた作品がどれもすてきで、本の完成が楽しみでした。



装丁を担当させていただきました。


7月
第44回 #Twitter300字ss お題「約束」:約束のゆくえ
海吏と祈吏に大事で必要だったことは、たったふたりの誰よりも大切な姉弟の絆を優しく結び直すこと。

海の日のテキレボに委託参加させていただきました

うちはテキレボでめちゃめちゃ売れるサークルではまったくないし、正直浮いてるのではと思うのですが、アンソロや300字ポスカ、宣伝が盛んなお祭りのりは楽しいし、参加しておくかなあというのりでした。
新刊もないし、すごく疲れてたし、ぶっちゃけ売れるとは全く思っていなかったので思ったよりも手応えがあったなぁと思いました。
ぶっちゃけふつうにBLはアウェーじゃないですか、それはどこに行ってもそうなんですけど。
でもわたしは文芸イベントが好きで、創作文芸のお客さんに自分の小説を読んでもらいたいので自分なりに努力していることが実ったのかな、と思えてうれしかったし自信にもなりました。
正直委託は売れないのが当たり前、そのうえ「売れなかったけどイベントが楽しかった」もなくて、労力に対して結果が振るわなすぎて落ち込んじゃうなんてこといくらでもありましたし…。

代行でジェミニに注文がきたので正直それだけでうれしくて満足して、終わる前からすでに楽しかったです。
お買い物代行をはじめて利用したところ、何冊か買えなかった本もあったのですが、そこも含めてどきどきで楽しかったです。



300字ポスカは周くんの腕時計のお話。


プリンセス・ドゥ・フルールの花咲く午後
服部匠さんの蒼衣さんのおいしい魔法菓子二次創作。
忍とりんちゃん、そして周くんとのデートのお話。
蒼衣さんはさまざまな理由から自分の感情に名前をつけられず戸惑っている様子なので、あましののことが正直うらやましいだろうなって。笑


8月



おやすみアンソロの原稿が出そろい、いよいよ編集作業が大詰めでした。

第45回 #Twitter300字ss お題「帰る」:スィートホーム
忍は周くんのほしかったものを優しく手渡してくれる存在。


キスの温度
夏は暑いのでラブラブが書きたかった。笑






ちょこ文福岡での折本フェアに参加させていただきました。データはBOOTHでダウンロードできます。
アンソロの宣伝になれば、とアンソロのフライヤーの「あなたへの手紙」を折本にしました。


また、8月末からは日替わりでアンソロジー「さよなら、おやすみ、またあした」の広報にとりかかりました。



WEB小説の書き手さんをまねして、画像と抜粋文で作品を紹介させていただきました。三明結都さんの紹介画像以外はすべてこちらで作成。
紹介文はモーメントにまとめてあります。


9月:文学フリマ大阪
(→レポート)
・アンソロを無事発行する
・お世話になったいろんな方にご挨拶しにいく
・おやすみアンソロをいろんな人に見てもらう

を掲げてのイベント参加でした。
目標部数も無事達成出来て、いいイベントでした。
おやすみのイメージの紺のかわいいドレスでブースに立ててとても楽しかった。



「みんなありがとう大好きの忍ポイントなんだよ」

忍と仲良くして下さってる方がすごくたくさんいらして全員にお手紙書いてる余裕がない→カードなら小さいからすぐ描いてさっと渡せるな→忍ポイントだ!(???)
みなさん笑って下さってよかったです。
↑これはフリー配布(???)にしてたぶんで、ほかにお友達皆さんに個別に書いたのがたぶん30枚くらいあるよ。笑
楽しいからたくさん書いちゃったそうです。

【新刊】



「さよなら、おやすみ、またあした」
作品紹介モーメント

眠りにつく前のひとときに寄り添うアンソロジー。
孤独な夜に寄り添うような、りんとした静けさと優しさが詰まった優しい1冊になったと思います。
わたしはとても寂しいのでひとりで自分のためだけに小説を書くということが出来ないし、自分の弱さに向き合うのがずっと苦しくて葛藤していたのですが、寂しさをちゃんと胸に抱いたまま歩いて行ける強さを、寂しさに押しつぶされそうになった時、見上げた空で見つけることの出来る優しい星の光を探し求めていたんだな、と思いました。
この本があなたへの贈り物になることが出来ればうれしいです。

幸福な孤独であればいい夜の窓辺に星がこぼれるような




無配は海吏と忍と周くんとメンズ日傘のお話


第46回 #Twitter300字ss お題「秋」:季節の最後に
周くんの365日に忍がいることでたくさんの贈り物をもらっているんだろうな、と。





Family Song
服部匠さんの蒼衣さんのおいしい魔法菓子二次創作。
海吏とマーティンといのりんがピロートに遊びに行くお話。
世の中にうまく自分の居場所が見つからない、人とわかり合いたいのにうまく気持ちを預けあえない、という生きづらさを感じている人たちがゆっくり自分の傷やほころびと折り合いをつけて、優しい絆を得ていくというお話のテーマに共感出来る部分や、描いている「愛情」のありかたや行き着く先は違えど、わたしが彼らを通して描いていることと繋がり合えるのでは、と思って書かせていただきました。
わたしはなぜか蒼衣さんの気持ちがすごくよくわかるな!(調子に乗らないで。笑)
しかしいのりんすごいいい子だなって作者なのにジーンとしてしまいました。笑

改めて【大切にしたい気持ち】を気づかせてもらえたので書けてうれしかったお話でした。


10月:尼崎文学だらけ
→イベントレポート

とにかく疲れていて頑張る気力はないけど本は手に取ってもらいたいなと思っていて、当日おめかししていく以外はほぼ頑張りませんでした。笑
当日店番する必要がないから半日抜けてアーティズムマーケットに買い物しに行ったとかおまえ自由すぎるな!笑
にゃんしーさんが思う「本の好きな人たちが集まれる、本が主役の即売会」(だけれど、本を好きな人たちの心地よくあたたかな交流も持てるよ!)が実現されたとても居心地のよい場所になっていました。
にゃんしーさん、ゆらさん、お会い出来たみなさん、ほんとうにありがとうございました。






「お寿司おいしかったしみちちゃん(※コイツノでお世話になった鹿紙路さん)が尼崎に来てくれたからお手紙渡してもらったんだよ」




寸心堂書店さんの天神さんの古本市内でおやすみアンソロを委託していただきました。
わたしの本は委託イベントではめっきり売れないのでご迷惑をおかけするだけだったのですが(わたしはBLを読まない人にも読んでもらいたいけれど、まあ中々そうもいかないですよね…)おやすみアンソロは同人誌即売会に来られない人にも知ってもらいたい、受け止めてもらいたいと思う本だったので絶好の機会でした。
おかげさまでよい結果が残せました! うれしい~! すてきなイベントに参加させていただきありがとうございました!

文フリ大阪のあと、好きなことをのびのびやるには本業の仕事を頑張らないといけないんだけど、わたしはとても仕事が出来ない(ので課長とがちでケンカもした)ので困ったねえって感じだったんですけど、この時期くらいから仕事が前よりもぐんと出来るようになって社内評価も一気にあがりました。
なんでもそうだけど、上達するタイミングってあるのかもしれないですね。一年気長に待ってくれたうちの会社の人たちはすごいな。正直いつクビにされるかひやひやしてたぞ。
(※わたしの本業は営業会社のWEBデザイナーです)(社会性がいちぢるしく欠如してるのでこういう仕事しか出来ないだけです)


everyday,every night.
とにかく疲れててポメラを開く余裕もないけれどどうしても小説が書きたいのでツイッターで書きました。
日々の営みと愛。


わたしは小説が好きなので小説にも少しくらいわたしのことを好きになってほしい

らいさんはエッセイを書いてみてはどうですか、とにゃんCさんにおすすめなどしていただいて、自分に向き合うのが辛すぎて無理です(周くんや海吏はどんなに人生が辛くても、彼らはわたしと違って物語の世界で生きているから救いがあるのですが、わたしの人生には物語がないので…平坦な戦場です)言うてたんですが、ある日突然書けるようになりました。
カクヨムに置いてるやつでぶっちぎりで読まれててびっくりしてるんですが、人は自分を守るためにおいそれと自分の考えや内面を晒さないので珍しいってことなんだろうと思います。

頭が痛くなるまで泣きながら書いてるようなことを【楽しいから書いてる】だなんて言ってもいいのか、わたしにはいまだにわからないのですが、書きたいことを書くことがいつだってわたしを勇気づけてくれる、というのは何よりも確かなことです。
いつも聞いてくれてありがとう。あなたの優しさに、わたしはいつだって何よりも大切な生きるための力を分けてもらいました。

傷やほころびは「ただそこにあるもの」で、そこに第三者が出来ること・すべきことがあるのだとすれば、「痛みに寄り添うこと」なのだろうと思います。
誰かの傷を見つけた時、不用意に触れるのではなく、寄り添えるようになりたい。自分の中にあるそれを見つけてしまった時も、「そこにあるもの」から目をそらすのではなく、あたたかいまなざしで見つめることが出来るようになりたい、その先にあるものを見つけられるようになりたい。
自分がそうやって届けてもらったたくさんの贈り物に救ってもらったように、自分もまた、そんな形の「贈り物」が届けられるようになりたいと、改めてそう思いました。

ほんとうのことだけを君に話したい空の青さが目に染みる午後


11月:文学フリマ東京
→レポート

大きいアンソロジーを出したので東京にも出ないと、と思ったのですがぶっちゃけて部数の面では大阪には遙かに及ばずで正直ちょっと肩すかし。
1階は大盛況だったようなので、2階には皆さん中々上がってきてもらえないのですかね。
おやすみアンソロイメージで紺のドレス(長袖ver)で行ったのと、いろんな方とお会い出来て、たくさんお話してもらえたのがすごく楽しかったです。


【新刊】



周くんと忍。夜と朝、それぞれの時間に満ちていく穏やかな愛のお話。




短歌カード
11月初頭あたりから突然短歌が前よりもずっとハイペースに詠めるようになったので何か短歌のものが作りたかった。違うアウトプットの方法を得られたのは楽しかったです。
また作りたいですね。


 





我ながら無茶なスケジュールだなと思いながら文フリ前に香川に行ったのですが、本当に心から忘れられない体験が出来ました。

【R18】あらしのあとで
めっちゃしんどかったのでらぶらぶが書きたかったらしいです。笑

12月
家が引っ越ししたんですけど、とりあえず寒いのと部屋が片付かないです…。

ネットプリント同時配信企画 ペーパーウェルに参加
→ご紹介ブログ



書き下ろしではないのですが、参加出来て楽しかったです。
文章や言葉とビジュアルの相乗効果で「見せる」ものを作るのは楽しいですね。


 

「忍のサンタさんとみんなでクリスマス会なんだよ」
周くん「今年もみんな仲良くしてくれてよかったな」




【全体的な雑感】
※数字の話はしない主義です※

・新刊のDead Flowersとおやすみアンソロは力を入れて作ったものなのでたくさん手に取っていただけました。えっへん。

・どちらも「装丁が」と褒めていただくことが多くて、ガワばかりを集中して褒められると繊細やくざだから「中身も! いいから!」って正直複雑になるんですけど(笑)読んで下さった方にあたたかいお言葉をたくさんいただけました!
コンセプトに沿った、作品世界を体現するための装丁や仕様にこだわったのでうれしい~!

・既刊では「ジェミニとほうき星」が毎回イベントごとに手に取ってもらえました。
もう三年前の本で、そこまで広報に力を入れたわけでも、新しくどこかで紹介していただけたり感想をたくさんいただいたというわけでもないのでなんでやろ。
誰かを好きになること、優しさで人と繋がり合おうとすること、という自分にとって一番大切な事を気づかせてくれた大好きな本なので、新しく読んで下さる人がいるのがほんとうにうれしいです。

・毎月新しいお話を書くこと、ツイッター300字に毎回参加を続けたかったのですが、今年は仕事がすごく忙しくてたいへんだったんので書けない月がたくさんありました。
わたしがいちばんわたしの小説大好きで読むと元気が出るので残念でした。

・本が大好きなのに頭が忙しくて本が……なかなか読めない……でも本が大好きなので本をたくさん買ってしまう……。笑
死ぬほど長くなったので今年読んだ本の話を別記事で書きたいです。

・今年も美術館とライブと旅行にたくさん行けて楽しかったです。(愛媛と東京と香川に行きました)

・おしゃれ大好きでTLに好きなものがあると元気になるからお洋服の話をたくさんしたらフォロワさんともお洋服や雑貨や可愛いもののお話がたくさん出来て楽しかったです。
今年後半は仕事が大変で疲れちゃったので週末ごとにおしゃれしてお出かけするのが生きるよすがでした。高梨は気づいたのだ、ひとりで出かける時でも可愛い服を着ていた方が遙かに楽しい!(いまさら)

思い切り余談なんですけど、きのう会社の人におんもでばったり会ったんですけど、「高梨さん!?」(ここで会ったびっくり+会社にいる時と違っておめかししてるからびっくり?)みたいな感じですごい面白かったです。笑





新しくすきなもの、ときめくものにたくさん出会うことが出来、お話したいと思った人とたくさんお話をすることが出来て、気づけば書けなかったこと・出来なかったことが出来るようになっていました。
それもすべてわたしひとりの力なんかでは少しもなくって、「聞いているよ、届いているよ、だから大丈夫だよ」と支えてくださったみなさんや、自分の中にあるとっておきの大切なもの、「輝き」としか言えないものを見せてくれたみなさんがいてくださったからこそなのだと思います。
いままでよりもより大きな自信と喜び、それらを支えにしながら、ほんとうに大切なものをたくさんもらうことの出来た実りの豊かな2018年の終わりを迎えています。

いままでにたくさんもらった大切な宝物に答えられるように、前を向いて歩けるようになりたい。たくさんの優しさに報いることが出来るような、自分を、そして過去のわたしによく似た誰か奮い立たせる事の出来るようなあたたかい言葉を届けられるようになりたいです。
それが、わたしが言葉を手にすることの何よりもの理由で、心の支えだからです。

さみしさを溶かしてゆける初雪のようにまばゆい光になれたら





【最後に2018年の展望など】

・2018年はとにかくおやすみアンソロのために駆け抜けた一年でしたが、発行まで無事進んだので前々から先延ばしのままだった全く新しいお話を書きたいです。

・前から作りたいと言っていた短歌とお話のカラー本が作りたいです。




↑ペーパーウェルの二作はその実験的な感じでもあります

・何か他の方と腰を据えてじっくり共作など出来るといいなと思っています。小説はひとりで書くものですが、作品を通して「対話」を出来ればなぁとずっと思っていて。

・書き手として期待してもらえているか自信がないのですが(笑)なにか企画などがあれば呼んでいただきたいです

・旅行が好きなのと、おやすみアンソロをよりいろんな方に届けるチャンスを得たいので地方のイベントに参加してみたいです。ひとまず2月は広島に出ます。


最後にぶっちゃけた話(というほどでもないのですが…)、2019年からはいったんBL島を離れることを検討しています。
というのも、今後書きたい、書く予定になっているのは性愛を含めた男の子同士の恋愛のお話ではなく人間愛や普遍的な愛情のやりとりと人生のお話で、【BL】と呼べるものではないからです。
……ほどけないみたいなお話がコンスタントに書ければJ庭にも出るし雑誌にも腕試しで投稿していたかもなのですが、わたしには庭に出ているお友達の皆さんのようにコンスタントに創作BLでお話を生み出す才能がないのですよね。
BL島のお友達のみんなと離れてしまうのはとても寂しいのですが、新しい本が作れた時にはそこに沿ったジャンルで申し込んでみようと、いまはそう思っています。

あ、でもほどけない体温の総集編3巻が出せたらBL島に帰ってくるよ!笑
あと、月刊あましのはたぶん今後も出すよ、ライフワークだから!笑


……真面目なトーンで進めるつもりだったのにどうしてこんなおちなんだろう。
人間とは多面性と矛盾を抱えた生き物だからですねきっと。笑


何はともあれ、ここまで読んで下さった方がいらっしゃいましたらありがとうございます。
来年もこれから先もずっと、どんなにささやかでも、心を照らせるようなものを書くことが出来るようになりたいと思っています。
もしあなたにわたしの言葉が届いたのなら、そこで感じていただけたことがあるのなら、その時はお話をしていただければとてもうれしいです。
あなたに伝えたい大切なことについて、わたしはこれからも考え続けます。

どうぞ、よいお年をお過ごしください。


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近況報告とかお知らせとか

ブログではお久しぶりです。
ツイッター見てくださってる方的にはおまえやたら服ばっか買ってるなと思われてそうなんですが、その通りでございます。
最近新しくすきな服やさんが出来たんですよね。いや、気に入ってる服着て出かけると気分いいじゃないですか。
昔から服が好きです……甘味と肉とおにんぎょうさんと猫も好きです。


【5月6日の文学フリマ東京に参加します】
GWのほうは初めてですね!  新刊はありませんが、京都文フリで完売した「Dead Flowers」と「ほどけない体温」が二版になって復活します。

ぶっちゃけた話、ワンシーズンで完売して再版してる人がたくさんいるのも知ってるし、二年かけてちみちみ頒布してやっと完売した感じなのですが、おかげさまでたくさんの人に彼らのことを知ってもらえて、まだこれからも読みたいと思って下さる方がいらっしゃるようなので再版がかけられる(!!!)ことが本当に本当にうれしいです。




あと、気づけば続刊の「春、間近」が残り見本誌に使用していた1冊のみになっていました。こちらは100円引きで販売させていただこうと思います。 再版予定はなしです。





こちらも気づけばイベント二回で完売していてびっくりした(続編てまぁ売れないんですよ…しかもコピー本ですしね。正直自分がほしかっただけです。笑)「はじまりの唄」もすこしだけ増刷しました。
というのも、初売り後にBOOTHに出してみたはいいけれどイベントで手持ち在庫がなくなったので完売表示に→入荷通知メールボタンが押されているぞ!?→だったらご希望下さった方のぶんのついでに何冊か増刷しよっと。という感じで刷り足したのでした。
再入荷後すぐにご注文下さった方がボタンを押してくださった方なのかな? ありがとうございます。 正直めっちゃうれしくてありがたくて泣きました…。(ほんとう)
いや、ボタン押してくださった方ももういらんかな、忘れてはるかなと思ってたんですほんとうにありがとうございます…。

続編を読んでいただける=本編を読んでくださった上で彼らに寄り添っていただけている証なのでめちゃくちゃうれしいです。 作者があほほど好きで夢中でいるだけなのに読んでくださる人がこんなにいる…美しい奇跡…。(おおげさ)
残り三冊です。ほどけない体温をお求めの方(すでにお持ちの方)は無料でどうぞ、という感じで置いておきますのでお目にとめていただけますとうれしいです。 文フリで余ればBOOTH通販にて受付させていただきます。




増刷分は遊び紙がエヴァネソングロスできらきらしててかわいいです。




Dead Flowersは紙の在庫の関係で色が変わりました。 同じのばっか作ってても飽きるやんという身もふたもない理由で紐の色にもバリエーションがあります。
当方、それほど混雑するスペースでもないので色などはお好みのものをお選びください。

あとは忍画伯グッズをついに作ろうかなって。。。(正気か



【BOOTH通販のお知らせ】



21日に品切れしていたほどけない体温が再入荷される予定です。 ご利用の方がいらっしゃいましたらよろしくお願い致します。

どんな形でもお手に取っていただけるのはほんとうにうれしいのですが、一次創作の同人誌を通販してまで手に取ってもらえるってすごいことだと思うのでとてもありがたき幸せです。

→BOOTH通販はこちらから




【おばおね百合アンソロジー執筆中です】
7月のテキレボで頒布される鹿紙路さん主催のおばおね百合(十歳以上の年の差がある成人済み女性二人の恋愛関係)をテーマに掲げたアンソロジー「乞ひぞ募りて」に装丁&執筆担当で参加をさせて頂きました。
原稿は……いま書いています! もうすぐ終るで! 

わたしは現代ものの女子大生と既婚主婦のロマンスを書かせていただきました。
普段書かないジャンルなのもあってか、小説って難しくて楽しいなあ! というのをしみじみ実感しました。
あと、正直主人公の性格がめっちゃイラっとするのでわたしこの女嫌いだなと思いながら書いています。笑  いろいろ新鮮だ。笑

また、5月の文フリ東京ではこちらの告知フライヤーを配布させていただきます。




【ほぼ月刊あましの】
R18はブログにぺいやって貼れないので気づけばぷらいべったーがあましのR18置き場になってますね。
ちゃんとサイトをスマホ対応にしないとなぁ。
ひとまず最近書いたものをまとめてあげておきます。

Let it snow.【R18】
exit/delete【R18】
ふたつの朝(↑の続き)

この子たちセックスばっかりしてるなぁって書いてるわたしが思うんだから読んでくださった人は言わずもがなだと思うんですが、そこで結ばれているのは確かなので…。
信じあうことはもちろんだけれど、大切にする/されるって難しいな。それでも何よりも大切なことは「大切にしたい」って気持ちを受け止めてもらえる事なのかもしれないというのを最近よく考えます。



【近況とか】
小説を書くのがすごく楽しくて書かずにいられないんだけど、なんかすこし前とはまた違う気持ちですごくしんどい。 自分に何が書けるんだろう、一生かかってもこんなに好きな小説に追いつけるようなものはきっと書けないんだろうって焦りとか苛立ちみたいなものがぐるぐるつきまとってきたり、いまさらながら、感情の内側のやわらかくて傷つきやすい危うい部分に降りていくのがしんどかったり。

自分にとって小説を書く時間はすごく必要で切実で切っても切り離せないもので、だから会社行く前の数分で必死で書いてたりするんですが(書く時間がそのくらいしかない)
重荷になるから切り捨てたら楽になれるっていうんならそれでいいんですけど、実際何年も前に何度も何度も捨てようとしたんですけどできなかったんですよね。

なんかもう小説との間でしか話したいことが話せないことは諦めたからこれからも小説に救ってもらうしかないんですけど、そこまで執着し続けてる小説も、小説を書きながら生きていくことも上手くないから悲しくなってきたのかもしれない。
最近書いたのもなんとなくそういう反映されている気がしなくもないです。



こんな話されても困るよなってのは分かってるんですけどここはわたしの日記なのでしたいタイミングでしたい話をします。
読んでくださったあなたはありがとう。


別になにか世の中に訴えたいことがあるとか切実に表現しないと生きていけないものがあるとか大きな志があるとか、わたしによって書かれるべき物語があってそれが世に広く認められるべきとかそんな話じゃなくて、書きたいことがいくらでもあって書いてる方が楽しいから書いてるよってだけなんですけどね。

今書いてる小説も全力で良いものを書くので、ご縁がありましたら読んでいただけるとうれしいです。


拍手

2018年もよろしくお願い致します

(喪中ですので控えめに)
2018年もどうぞよろしくお願い致します。

大晦日はここ何年かは映画を見に行くことにしているのでオリエント急行とギフテッドを二本立てで見に行き(タイプは違えどしみじみと楽しませてくれる作品で、とても良い大晦日になりました)帰ってからはテレビを流し見しつつ新刊作業。もりもりがんばったところ、どうにか年明け二日で原稿にもめどがつきました。
さて、お正月休みでレディースデーの3日、セールを覗きがてらお正月だし映画に行こうとゴッホ最後の手紙を見に行ったところ、満員で入れませんでした。ワーオ、10分前にのんびりたどり着いたわたしが悪うございました。さい先の悪い2018年だ。


昨年はななさんの企画してくださった創作Advent企画が盛り上がっていたこともあってか、12月前半くらいからほうぼうで一年の振り返りや創作に対するスタンスについての記事が沢山集まっていてどなたの記事も読み応えがあって楽しかったです。
よっぽど気心しれた関係になっておいしいお酒でも酌み交わしてないと話せないよ、という感じの「語れない話」もあまたあると思うのですが、「言語化する」ことによって、書き手さんご自身の中に新たに見えてきたものもきっと沢山あったんじゃないかな、ということを勝手ながら思いました。
意義のある企画をありがとうございます。

色々な方の振り返りを見ながら少し早めに2017年を振り返ってみようと思って書いたのが前回の日記でした。
読んでくださったみなさん、改めましてありがとうございます。
心を塞いでいたことを「わたしの気持ち」として話せたことも、ただ身勝手で子どもじみた「物語」にすらなれなかった感情の発露にすぎないものにあたたかいお心を寄せて頂けたことも、とてもとても励まされました。
ほんとうにほんとうに、言い尽くせないほど感謝しております。
言葉にしようとすればするほどこぼれ落ちていくものばかりで、正直この日記も泣きながら書いては消して、また書いてを繰り返しています。
形にしたい、と思って書き始めたはずなのに結局は「言えないこと」のほうがずうっとたくさんあることに気づくことの連続で情けないばかりですが、大切なのは伝えたいと思えること、それを聞いてくれる・受け止めてくれる人が居ることを信じられることなのだろうと思います。
信じさせてくれて、ほんとうにありがとうございます。

……自分でも整理のつかない気持ちを吐き出すために日記を書いているので、出来るだけ楽しい話題を提供したいと思うのに気づけば辛気臭い話ばかりをしていて、ほんとうにどうしようもないなぁと思うのですが、振り返って読みなおしてみたとき、『その時』の自分にしか残せなかった気持ちが、(出来れば目を逸らしていたいような息苦しさを伴う感情なのだとしても)きちんと形として残っていることに安心できる自分がいることにも気づきました。
自分の至らなさに気づいては悲しくなったり情けなくなったりすることも数えきれないほどあるのですが、「書くこと」をあきらめずにいたから気づけたこと、乗り越えられたことがたくさんあるんだろうなと思います。
今年もきっとすごくたくさんいろんなことがあるのでしょうが、書くこと・読んでもらえることを通して気づけること、乗り越えていけることのひとつひとつを大切にしていければと思います。
小説を書くことがとても好きで、書いていてよかったと思うことがたくさんあります。
ひとまず、2017年までのわたしが書いてくれた小説をわたしはとても好きなので、その気持ちを大切に、2018年もより良いものを書くこと、届けることを大切にしていければと思います。




2018年は、去年までとはまた違う形でいろいろなチャレンジを試みてみようと思っております。
まずその最初の一歩が京都文フリから始まるのですが、それらに関してはひとまずは長くなってしまったので次の記事でお知らせさせてください。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



拍手

2017年のこと

毎年恒例の今年度の振り返りを少し早めにやろうと思います。

最初にざっくりとした所感。
びっくりするほどあましのしか書いてねえ!

まぁ書きたかったから、に尽きるのですが。なんというか、割と去年のおやすみを言うまえに/Lettersで海吏とマーティン、祈吏に関するあれやこれやについて乗り越えていけたので、その後に引き継ぐように自分が見つめていることや感じていることを周くんと忍が背負ってくれたのかもしれないです。
彼らが見せてくれたものを通して幾度となく励まされたり、いろんなことを見つめ直したりしていた一年だったと思います。
ほかには幾つかよそ様のご本の装丁を担当させていただき、良い経験をさせていただきました。
えへへ、うれしい。

あと、本筋に関係ないですが忍がなぜかおえかきの才能に目覚めてくれたおかげで忍のお友達がますます増えましたね。ありがたいことです。
いや、ほんとあれ別にわたしが描いてもまったくおもしろくないんですけど忍が描いてくれるからおもしろいんですよねきっと。

そんなことはどうでもいいので振り返ります。


1月
イベント:文フリ京都(きよにゃさんブースに居候)
→レポート
みやこメッセはアクセスがよく、京都という土地柄もあってか地元の方と遠征組でにぎわっていて会場も広々と快適でした。
ただ地下って立地故なのかごはんやさんが来ない・最寄りコンビニは小さな簡易コンビニでお昼には刈り尽くされてガラガラなので昼食問題がネックでしたね。
雪の影響で宅配の荷物が遅延、日付指定が書き換えられていたことが騒動になったのも思い出深いです。
まー冬だから仕方ないよな、そりゃそやなくらいに思っていたのですが、いろいろとしこりが残りましたね。
BL島は壁際で大手気分でした。(実際はそうでもなんでもない)

イベント後は他趣味で知り合って文フリにも出ていたお友達とお茶をしてもらってから庫内灯の俳句イベントにて遊んでいただきました。
「らいさん俳句詠めるからこっちな」って袋回しに混ぜてもらったんですが楽しかったです。
やればできるんだなって思いました。

→庫内灯 俳句で遊ぼうイベント参加レポ


新刊

溶かせない魔法
ほどけないと春、間近のあいだのお話が書きたかったんですがすごいちゅうしてるやで。
ちゅうも書きたかったんですが(笑)亮二くんにきちんと「ごめんね」を言えるようになった周くんが書きたかった。
既読の方向けのお話だなぁとはしみじみと思うのですが、わたしは亮二くんに対していらだちをぶつける他無かったという一連のエピソードをとても大切に思っているので、忍に出会えたことで乗り越えられたよ、というのを書けてほっとしました。


ありふれた話
前々日にフォロワーさんが海吏のクラスメイトの下田さんの話をしてくださったのでそれきっかけに書いた下田さんとのその後。
振った側と振られた側ってきまずいですよねっていう。
思春期ってやつは、と思うといろいろあまずっぱい気持ちになります。
海吏はいのりんがいるから女の子の方が話しやすいんだけど、そんな感じなので男子からはますます距離を置かれています。
自分からちゃんと輪に入れるようになって男の子の友達が出来たのは大学生になってからかな。


オン
Day dream wonder
去年までサークル参加していたインテに一般で遊びに行き、好きな作家さんにお会いできてうれしく楽しくて、優しい気持ちになりたくて書きました。


2月
イベント:静岡文学マルシェ
→レポート
前年も参加させてもらったし、ほぼテキレボの縮小版みたいな感じだから浮かないだろう。きちっと宣伝した上で新しい場所に出て行けばなにかしらご縁があるだろうと思ったので委託参加枠に申し込みました。
確か追加で空きの出た枠に滑り込んだのかな。

初めての0冊でした。

敗因:やはり地方イベントはイベント慣れしていない人が多く、委託はただでさえ目に留まりにくいし、ジャンル的にも取っつきづらい&サークル参加者はテキレボとほぼ同じなのでテキレボで買うつもりといったところでしょうか。

いや、うちの本はいい本ですからね!
ただまぁ、どんなにいい本でもやっぱり客層との相性があるんですね。


オンライン
あたたかい場所
静マルにいけなくて寂しくて書いたエア新刊。周くんと忍の休日。
周くんのどうしようもない寂しさとか欠けたものはどんなに忍といたって埋まらないし、無理に埋める必要もないんだろうと思います。
忍自身がきっとそれを何よりも知って、周くんといたいと願っているはず。


いいこ、いいこ
すごく疲れていたので周くんなりのツンデレ愛情表現が書きたかった。笑


3月
テキレボに向けて原稿を書いたり本を作ったりしていました。


うちわも作ったやで


4月
イベント:テキレボ5
→レポート
スクエニプチ、おじコレ、300字ポスカラリーに参加しました。




「おじさんのお話をたくさん読んで感激して泣いちゃったおかさんをおじこれのみんなが励ましてるところを描いたんだよ」
周くん「おまえ阿波さんとまるたさん描くのうまいな」

おじコレはおかさんのおじレビューがそれはもう素晴らしいのですが、参加者さんがそれぞれ缶バッチを作ったり(ヒビキケイさん)、サイコロを作ったり(うさうららさん)、アイドルうちわとサイリュームを作ったり(わたし)、みなが盛り上げていたのが面白かったです。




「りおさんと森瀬さんとまゆみ先生にもうちわ作ってあげてねって俺がらいさんにお願いしたらちゃんと作ってくれたんだよ。らいさん面白いよね」
周くん「いろんな意味でどうかしてるけど笑ってもらえてよかったな」


新刊


「Requiem in peace.」
スクエニプチ合わせのFF7レノイリ再録集。
過去5年分の小説を再編集しました。自分がほしかっただけともいう。
会場で知人に三冊、その後通販で完売しました。
290頁のR18再録本なんて、創作イベントでプチオンリー合わせとは言えまぁ売れるわけがないんですがこのタイミングでしか作るチャンスはなかったわけです。

これに関して話すときりがないのですが、すごく悩んで苦しくてどうしようもなかった頃、それでも書かなければ救われないという状況で書いていたものばかりでした。
そんな過去に改めて自分で向き合うことになり、作っている間ほんとうに苦しかったです。
自分はなにを考えてどうやって生きてきたのかを見つめ直して区切りをつけて終わらせるために作った本でした。

自分の中でわだかまっていた苦しさや不安を和らげてくれるお話に出会えて価値観や考え方が変わったのをきっかけに、自分の中の不安や葛藤をちゃんと見つめ直して乗り越えていくためのお話を書こうと思い、「ジェミニとほうき星」を書きました。
胸を塞いでいた苦しさを真正面から見つめ直して、心に開いた穴は無理に塞がなくてもいい、乗り越えられないことや苦しいことがあっても構わない、と、少しだけ自分を許せるようになった時、彼らを通して書けるものが決定的になくなったことに気づきました。
苦しくない方がいいに決まっているのですが、葛藤や不安の中にいなければ書けないというのは結局は屈折によりかっていたということで、とてもよくないことだと思います。
今でもずっと苦しいままですが、それでも、あの頃の自分にしか見えなかったもの、切実に向き合わずにいられなかったこと、そんな中でこそ形に出来たものがあった大切なことがあったことを誇りに思えればと思っています。

ずっと寂しくてどうしようもなくて、自分を追いつめることばかりで、きっとそのせいで自分自身だけでなく、沢山の人たちを傷つけてばかりいたと思います。
最初からずっとひとりなんかじゃなくて、いつだってたくさんの優しさに支えられていたのにそのことに少しも気づくことが出来ていなかったんだな、と思いました。
ただ、ありがとうをいいたい気持ちでいっぱいです。
いちばん苦しかったあのころの自分を支えてくれたたくさんの人たちの大半はもう会えない人ばかりで、それもわたしの浅はかさによって守ることができずに壊してしまった関係ばかりです。
いまさらごめんなさいとありがとうをどれだけ積みかねたって意味なんてなければそんなこと望まれてもいなくて、ただの自己満足にすぎないのだと思います。
それでも、気づけずにいたことを気づけたこと、もらった気持ちを足掛かりにいまこうしてちゃんと歩けていること、自分を勇気づけるために小説を書けるようになったことを誇りに思っています。
優しくしてもらえたことを巡り巡って返せるようになりたい、という気持ちに支えられて生きています。

イベント翌日に美術館に居た時、なんか手放したつもりの気持ちが一気にせきを切ってあふれ出してきてずっと号泣してしまい、その後しばらく休憩室で泣いてて、その後もお昼ご飯食べながらずっと泣いて、とりあえずその後も何日もずっと泣いていました。
正直なところ、いまだに整理がつきませんが、ゆっくり乗り越えていくしかないんだろうと思います。



デートにはうってつけの日
おじコレ参加記念、出会いから10年後のある日、春馬くんのお嬢さんりんねちゃん4歳と忍のほのぼのデート。

実のところ、「むずかしいからなぁ結婚は」の一言が書きたかった話でもあります。
一緒にいたい相手と共に生きて、そのことを法的な支援や相互扶助なども含めてきちんと社会に認めてもらう「あたりまえ」が手に入れられないことへのわだかまりと、それでも、だからこそ自分たちのほしい絆は自分たち自身の手で守っていけばいいから、というお話。



Lie,lie,lie
忍のお誕生日に絡めた本で、表題作はテキレボアンソロに参加しました。
自分や大切な人を護るための優しい嘘はきっと必要不可欠なもので、それでもそこに忍を巻き込まなければいけないことは周くんにはすごく苦しいことなんだろうと思います。
忍の素直さはいつだって救い。

300字ポスカラリー お題:桜

春ヘキで書かせていただいたお話にもリンクしています。海吏がロンドンで初めて見た桜のお話。


装丁

海崎たまさんの新刊「グッバイ、スノーホワイト」
装丁買いって言ってもらえてうれしかった~~。


オンライン
三日間の軌跡
ヘキライに久しぶりに参加してみたかった。
三日間しか記憶が保てないAI美少女(課金すると延長される)の話題に乗って書いたえせSF。荒い仕上がりですが気に入ってるので書き直したいですね。

夜と流体
みやねね子さんの短歌、脆すぎてねむれずにいるぼくたちにゆるされていて、夜と流体
をもとに書かせていただいた掌編


5月
イベント:文フリ東京
文フリガイドに「真夜中のころ」を委託
→レポート


いい本だから宣伝しようと思って文フリガイドさんに推薦と共に自分の本を出したんですが、まあぶっちゃけた話、推薦でも評論でもなく「紹介」してもらってもうれしくないなって思いました。自己PRの場にしようと思ったわたしが間違っていたよごめんな。
お手にとってくださったみなさん、お世話してくださった文フリガイドのみなさんほんとうにありがとうございました。


【アンソロジー参加】
季刊ヘキ8号



まさかの抽選に当選し、枠をいただきました。祈吏とマーティンのきょうだいがふたりで新しい絆を結びあうお話。
Lettersのその後のお話になっています。
家族以上に祈吏を好きになってしまったこと、ずっとつないだままでいた手のひらを互いに離してしまったこと、海吏のことを誰よりも大切な女の子から手を引いて連れ去ってしまったこと。
数々の苦しさを乗り越えて新しい絆を結び直すことが出来たのはすべて「カイの誰よりも大切な人は祈吏のあたらしい大切な人」と手を延ばせた祈吏の強さと、祈吏の震えた指先を優しく包み込んであげられたマーティン、ふたりの強さと優しさがあったからだと思います。
あるべき形で愛情と優しさとが守られていてほしい、という願いで「ジェミニとほうき星」の一連のお話を書いています。
大切なことをまたひとつ見つけだすきっかけをくださってありがとうございます。

みなさんの原稿を一足先に読ませて頂けるのもありがたかった&噂のとても丁寧な校正会議でもお世話になりました。
ただ書くだけではないというのが参加させていただける楽しみがありました。
比恋乃さんからの「ようこそヘキの世界へ!」にわくわくしました。えへへ。
「性ヘキを露わにする」というだけあって、ひときわ光る個性と強みが開花された花盛りのアンソロジーで読み応えもたっぷりありました。
新たな扉を開くきっかけをもらえて楽しかったです。


装丁


白衣キャラクターアンソロジー白衣パーティ 



「ハチミツ」トリビュートアンソロジー 


オン
春の葬列
イベントにでれなくて寂しくて本も作りました。



どんなに体ごと、心ごと預けあうように寄り添っても踏み込めない場所があり、癒えない傷がある。でも、それすらも愛せるのなら。

この時GWなのに予定がなにもなくて仕事が死ぬほどつまんなくていらだっていたせいか、顔面麻痺になりました。軽傷でよかった。
MRIとか撮るんですよあれ。



「空也さんは空也もちを持ってるんだよ」

カマタまで文学だらけ
にゃんしーさんとゆらさん主催のカマタ商店に現れた一ヶ月限定セレクトショップはお茶を飲んで本を読める大人の社交場。
居心地がよくて楽しくて、こんな場所に自分の本も置いてもらえたらうれしいよなあと思いましたが純文学が中心のラインナップなので端的に言ってお呼びじゃないですね


6月
オン
そんなことが素敵です
Twitterのアンケートを元に書いたのですがとても気に入っています。ふたりらしい距離感とおだやかな優しさが書けたのかなと。
この時テキレボアンソロの結婚エピソードを書いていて、ジューンブライドだなってわくわくしてました。
推しがジューンブライドに結婚して一年後、まさかうちの推しも結婚しました。笑

communication?
春馬くんは忍の率直な態度で核心を突いてくるところを警戒していて、忍もそれに気づいていたよというお話。
お互いの中にいつしか生まれていた優しい絆が描けたらと思ったのでした。
忍が周くとの関係を通して不安や焦燥をありのまま打ち明けてくれるようになったことで、忍と春馬くんの間の距離も溶けていったんじゃないかなと思います。

お引越し
#いいねした人を自分の世界観でキャラ化する より、周くんと総務の木村先輩

よければ一緒に
#いいねした人を自分の世界観でキャラ化する より、忍と正岡さんのラーメンデート

ピアニストの恋ごころをカクヨムで連載し始めたのもこの頃から。
わたしは桐緒さんと荘平さんが大好きなので新たに彼らに出会ってもらえてほんとうにうれしい。


7月
オン
Flavor of life
あましの結婚記念本を書いていたら勢いで生まれました。
ささやかでかけがえのない人生を彩る幸福の香り。
しかしずっと一緒に暮らしているのにしみじみと周くんは忍が好きである。


8月
イベント:尼崎文学だらけ夏祭り
→レポート



「みんなで夏祭りを楽しんでるんだよ」


新刊

「はじまりの唄」
テキレボアンソロにHoneyを含むあましの結婚おめでとうひとりアンソロジー。みなさんたくさんおめでとうを言ってくれて幸せでした。
続編はまぁ売れないのをジェミニで身を持って知っていたのでほどけないを購入の方は無料って言ってたらみんなお金払ってくれて神様かなって思ったし、気がついたらもう在庫がないのでびっくりしています。
なにが起こったんだろう。R18なのにな。だからいいの?笑





「みんな結婚おめでとうって言ってくれたんだよ。うれしいね。周のことは俺がいっしょう幸せにするからねってちゃんと言っておいたから安心してね」
周くん「……」
「周照れてるぅ~」
「周照れてるぅ~」



engage
ふたりを結ぶ新しい絆、左の薬指の銀の指輪のお話。
ひとりで居ることも一緒に生きていたい相手と生きていくこともみんな自由で、だからこそかけがえのないこと。
表題作とありふれた言葉との二本立てです。
周くんはしかし本当にナイーブだな、あんな口悪いのにな。だから作者に繊細チンピラって言われるんだな。(ひどい)



My shooting star(再版)
まぁ売れない本がどうにか売り切れたところで、やっぱり自分にとっていちばん大切で切実なことを書いて、これありきでジェミニもほどけないも成り立っているので読んで貰いたくて作りました。
どのエピソードもとても大切に書いたのですが、海吏が春馬くんや忍との対話を通して「大切な人を思う気持ち」にきちんと向き合う勇気を持てるようになるまでを書けたことでわたし自身が何よりも励まされたのでした。
ほんとうに自分の生き方が変わったのはこの本を書いてからです。
おかげさまでぽちぽちと旅立っていてすごくうれしい。


オン
Honey
テキレボアンソロ「祭」に投稿したものを公開していただきました。
ふたりなりの人生の記念日の一幕。たくさんお祝いしてもらえてうれしかったです。

「ぬるい口づけ」
睡眠ほにゃららが話題で…。笑

「月並みな話ですが」
まゆみ先生にタイトルをいただいて即興で書いた元同級生なふたりのお話。このときちょうどきみ・ふたりを読んでたんですよね。わかりやすいな。

いかづちと恋人
周くんはかみなりが苦手


9月
イベント:文フリ大阪
→レポート

いちばんホーム感を感じる文フリ大阪。台風の噂にひやひやしたり、毎年恒例の屋台の事前告知がなかったりと色々不安を感じつつも台風はそれました。ほっ。
隣接したきよにゃさん、通路を隔ててお隣だったキヨムさんと並びだったのでほぼきよにゃさんにブースをお任せしてキヨムさんのブースで本を売っていました。笑
あまぶんで相当魂が抜けていたのでやる気がなかったのですが、なんだかんだで大阪文フリがいちばん頒布数も多いんですよね。さすが大型イベントだ。




個人的にはあたらしい朝が完売したのがうれしいです。
海吏という子のあやうさや苦しさや葛藤について、誰にも打ち明けられないつもりでいたことをぜんぶそのまま書いた思い出深い一冊でした。
海吏が電車の中で手をつなぐシーンがすきだよ。


新刊

our house
あんなに結婚おめでとうを祝ってもらえたのになぜわたしはって書いててすごく悲しくなって本気で泣きました。笑
周くんにとっては忍がたったひとりの家族であるということ。


【アンソロジー参加】
「壬生キヨムトリビュートアンソロジー 権謀術数」
周くんと忍がはまむぎくんの期間限定オムライスやさんに遊びに行くお話で参加をさせていただきました。


あと、忍が文フリデビューしました。笑


オン
周くんの左腕が触手(仮)
まゆみ先生がネタをくださったので書きました。笑


10月
イベント:テキレボ6
→レポート






ポスカは裏表合わせて300字です。

とりあえず出ておくかと思いつつ新刊は出せず、だったのですが、アンソロであましのが結婚したので(笑)ほどけない体温はあましの結婚おめでとうセットと称して「はじまりの唄」と2冊組に。
毎回委託には出せなかったMy Shooting Starに代行申し込みが来たぞ!? 読んでくださって続きを求めてくださった方がいるのかと思うとめちゃくちゃうれしいですね。
アンソロで本当に沢山の人たちにおめでとうを言ってもらえて、世界はなんて優しいんだろうとガチ泣きしたのが思い出深いです。







「宣伝手伝ってって言われたからお絵かきしてあげたんだよ(ほめてほしい)」
周くん「似顔絵よく描けてんな」

テキレボは宣伝を面白くしてなんぼです。(そうなのか)

正直まったく売れないつもりで居たのですごくびっくりしてうれしかったのですが、アンソロジーなどで露出が多かったぶん目に留まったのでしょうか。
今年からは全体的にほどけないが出るようになったのですが(忍の知名度があがって笑)ジェミニを読んでもらえるのはやっぱりうれしいな。


オン
夜のしじまをもとおれば
翌週別府に行くのが楽しみすぎて、仕事でへとへとに疲れていたのでいっぱいいちゃいちゃしているのを書きました。
ふたりはなかよしです。


11月
イベント:Zine展inBeppu
→レポート




イベントの雰囲気がとてもよい、参加レポートがすごい、とお聞きして興味を持ち、場違いだろうと思いつつ参加申し込み。
別府に行きたかったしね。
ぶっちゃけお友達とも「BLが売れるわけないよね」とは言ってたんですが正直ほんとうに売れなすぎて申し訳なくなりました。
(傾向分析資料として全体の売り上げランキングも添付されていて、正直つらい)




クラフトよりのもの、エッセイ、詩歌や純文学など芸術性の高いもの、一般文芸テイストのものが概ねウケてキャラクター性の強いものは全体的に動かなかったようです。
本屋さん感覚で本を手にとって選ぶ時に目にとまりやすさ、にくさで完全に明暗が分かれたと言うか。
来場される方の好みがあるのは当然なのでみんなが同じように売れるのは不可能なんですが、売れない本に場所を割いて面倒を見てもらうのはただひたすら申し訳ないので参加させていただけてうれしい反面ぶっちゃけ肩身が死ぬほど狭いです。

BLは青春小説で家族の物語として読んでるし、ジェミニは青春小説として普通の一般文芸と同じようにリーチできるのではくらいに思っているので正直まったく売れなくて残念です。それでデザイン表紙にしてるのにな。
そんなに目に留まらないのかなーって正直がっかりもするんですが、普段からたくさん売れてるわけでもないんで。
ほどけないはまぁ仕方ないんだよ、あれはR18のBLで、セックス抜きで書けない話だから。

静マルと同じく客層にあってないとか、要するにそれが実力といえばそれまでなんですけど、正直悔しい、なんでって思います。
たくさん読んでもらえるわけではないけど、大切なことを書いて自分が生きていくための足がかりを得ていて、それが読んでくださった方にきちんと届いてることは実感できているからそれでよしとするかな。

本を作って売るにはお店屋さんをやらなきゃいけなくて(通販や委託じゃ読んでもらえないんですよ)、それもちゃんと創意工夫して楽しんでるといえば楽しんでるんですが「やらなきゃいけない」大変なことなのは確かです。
目の前で手に取ってもらえる・書き手さんに出会える喜びがある反面で、書き手当人を介さず純粋に『本』と出会ってほしいなと思います。
小説の中にしか居場所のない高梨來の居場所がほしいからイベントに出て人に会いたいと思うのとそこは矛盾しないんですよ。
委託スタイルのイベントはそういったことが具体的に叶うのが理想的で、1日イベントの非日常の世界に身を置いて本を売らなきゃっていうことから解放されてすごく楽しい試みなんだけど、そこで果たして自分の本の未来の読者と出会えるのかっていうと話はまた別で、そこが難しいし厳しいなと思います。
……あきらめて直参するしかないのかな。

なんかいろいろ考えてると、わたしにはイベントを主催する力はないんだけどどうやったら手に取られにくいキャラクター小説の人たちが委託イベントでもお客さんとの縁が生まれるんだろうなって考え始めてきました。どうしたらいいのかな。




別府帰りの晩御飯は別府で買った鶏飯の素で炊き込みご飯、門司港で買ったふぐのからあげ。


オン
Dead Flowers
趣味の園芸で食べられる花の話をやっていて。笑
この人たちはそのうち続きが書きたいです。

光と影
周が残してくれた傷なら嬉しい、とあたたかくてやわらかな傷をなぞる忍のお話。
このふたりはセックスで結ばれているというのを何度も書いていますが、切っても切り離せないものなのです。体で結ばれると次は心がほしくなる。

はじまりの唄でも書いたんですが、ふたりがお互いの心を差し出しあう勇気が持てずにいたずらに互いを弄んで傷つけあったことは、どんなに許しあい、信じあえるようになってもお互いの中ではずっと消えない傷のままなんだと思います。
周くんは忍をどうしようもなく傷つけたこと、それでもそのすべてを許され・受け入れられていることにずっと思い悩んでいるし、忍の傷はそう簡単には癒えないし、自分が周くんのそばにいる限り、周くんにそれらと向き合い続けることを突き付けていることもちゃんと知っている。

あなたの残してくれた傷なら愛せるから、というやわらかな痛みを寄せあってともに生きていくところを見つめていたいと思っています。

傷つけていたことを知る木曜日 きれいな傷はあなたにあげる


週末のおおかみ
海吏の近況が聞けてわたしはうれしかった。笑
海吏も周くんもいい子なのでほのぼのします。


【アンソロジー「きょうのごはんは」に参加】
→全作レビュー
Twitterで話題を見て気になって参加させていただいたのですが、全39名のご飯を囲む風景をおなかいっぱい楽しめる素敵なアンソロジー。
わたしは忍の部屋でいっしょにおでんを囲むお話を書かせていただきました。

参加者さんの95パーセントは初めましての方で、初めての方のお話を読ませていただけるというのは新しい世界に触れるきっかけになるわけで、そこがこういった大型アンソロジーの面白いところだなぁと思います。
ということはですね、わたしの小説もずっとたくさんの人に読んでもらえる(かもしれない)ということなわけです。
新たな出会いもできてすごくうれしかったです。


【Twitter300字SS】
今年も引き続き楽しく難しく参加させていただきました。一回どうしても書けなくてお休みしてしまったんですが、ほぼ皆勤賞かな。

第二十九回「氷」:春はすぐそこに
第三十回「飾る」:飾らないあなたも
第三十一回「散る」:散る、散る、満ちる
第三十二回「色」:目と耳、そしてエコー
第三十三回「かさ」:にじみ
第三十四回「渡す」:プレゼントフォーユー
第三十五回「休」:暑中お見舞い申し上げます
第三十七回「酒」:大人になれば
第三十八回「贈り物」:心をあげる




折り合いのつけられないことに対して、それでもどんな風に乗り越えていけばいいのかを思えばずっと考えていた一年だった気がします。
いちばん苦しくてどうしようもなかった自分が残そうとした感情にもう一度ちゃんと向き合えたのがすごく大きかったんだな、と思います。

小説を書くことを通して見つけたものも、小説にすらできないことも、きちんと向き合って切り離して「伝えたい」と思ったときにはこうして日記を書くしかないのですが、去年と今年の初めのいくつかの日記を読み返していた時、なんであんなに悲しかったのか思い出せない自分がいることに気づきました。
そういったことが、乗り越えていく、ということなんだろうなと思います。

自分の中で持つべきものではないと思っている感情がいくつもあって、そういったことにつぶされてしまいそうな中で、生き延びることができたのは「言葉にすること」の勇気を、それらを受け止めてくださった方のやさしさに触れさせてもらったことで幾度となく励まされてきたからだと思います。
ほんとうに、ありがとうございます。

よくも悪くも言葉の中でしか生きられなくて、日常を生きるために殺している【高梨來】のいる場所がほしくてイベントに出ているようなところはあって、そこにすごく救われている反面で、対コミュニケーションの場に立つと結局いくらかは言葉の中でしか生き延びることができない感情は殺すほかないのは確かなんだよな、というのが最近のわだかまりです。
感情の暴力をナイフぶん回すように振り回すわけにはいかないので当たり前といえば当たり前なんですが、なんだか違和感が募っていくというか。

だから人前には出ませんと言いたいわけではないし、手渡したいと思える気持ちをどんな場でも、傷つけないようにと配慮したうえで届けていくこと、自分を守ること、その上で伝えたいことを伝えられるようになること、に関して今後も考えていかないといけないのかもしれません。

……自分のことを話すのがすごく苦手なので、何が言いたいのかよくわからなくなってきた。(あたまがわるい)

小説にするしかないような行き場のない気持ちがいくつもある一方で、小説にすらできないことがたくさんあって、「すべてを小説にできない」という自らの才能のなさに打ちひしがれることが何度もありました。
そういった自分の感情のありかたひとつひとつを肯定したくて、こうして文章を書いています。
向き合いたいと思えることがあったこと、それらを形作るための言葉を見つけられたことは、とても幸福なことなのだと思います。
そして何よりも、それらに耳を傾けてくださった方がたくさんいたことに最大級の感謝をしています。

すべてに答えることができないことがわかっていても、受け止めたたくさんのやさしさを、いま目の前にいてくれる大切な人や、まだ見ぬ誰かに届けることができたらいいなと思います。
そのことがいつでも、わたしを何よりも勇気づけてくれるからです。
書くこと、生きることは、わたしにとってそういうことです。

ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございました。

拍手

光を集める

このところはあまり無いけれど、夢の中で一冊の本の中の文章がすらすらと流れていくという感覚を味わうことが時折あった。
パソコンや端末に向かって打ち込んでいるわけではなく、活字の本を眺めている感覚とでも言えばよいのだろうか。言葉の羅列が活字となって、目の前で刻まれていくのだ。
当然目を覚ました時には夢の中で書いた文章は跡形なく消えてしまい、その都度残念な気持ちだけが残る。

小説を書く時に映像で浮かぶか文章で浮かぶのか、それともとりとめもないイメージを掘り出すようにして「小説」になるように組み上げていくのかという話題を時折見ることがある。
わたしの場合はといえば、ひとかたまりの文章がふわふわと浮かぶのを自分の中に根を下ろして、引き寄せながら小説へと落とし込んでいく、という感覚が一番近いと思う。
少なくとも映像は見えないので、どうすれば映像的な視点と奥行きを持たせられるのかを演出する方法を手探りで探しているところだ。

「ジェミニとほうき星」「ほどけない体温」をほぼ一ヶ月で書き終えた時(どちらも10万字近くある)は、文字通り「何かに取り憑かれた」という感覚が強かった。
頭の中に文章イメージが雪崩のように流れ込み、「わたし」を侵食するため、本も読めなければ音楽も聴く気にならない。
ずっと愛聴していたPodcastも、録画して毎週楽しみに見ていたバラエテイ番組も「疲れるから」という理由でパタリと見るのをやめた。(これはいまも続いている)
追い立てられるように夢中で書き、彼らを一冊分の物語を通してたどり着ける場所へと導くことに必死だった。
頭の中に浮かぶものと、自分が形にできるスピードのタイムラグがひどくもどかしかった。
「わたし」を生きながら「彼ら」の人生を並行世界で共に生き、悩み、もがき、一喜一憂し、恋をしていた。
物語になり得ない日々を生きるわたしには、それは確かな希望だった。
一冊分の時間をかけて彼らが新たなスタートラインに立つまでを書き終えた後も、ずっと彼らのことを考えている。
とにかく小説が上手くなりたい、書きたいものがもっとちゃんと書けるようになりたい、変わりたいと思っていた。
そんな時、起爆剤のように物語を導いてくれる彼らに出会った。(「見つけた」という方が正しいのかもしれない)
なりたい自分になれた、とはきっとまだいえないけれど、少しだけそこには近づけたのでは、と思っている。



好きな物語、引き込まれる文章
自分の書きたい文章
書ける文章

は当然違っている。
好きな、書きたい文章から受け取る印象は、一言でいえば「きらめき」だと思う。
水や光のように、空気を震わせる音のように。やわらかく膨らんで、染み渡って、広がって。波紋を落としていくように、感情に様々な色を描いてくれる言葉が好きだ。

言葉はいつも、夢の中で見た本のようにふわふわとわたしの周囲を漂っている。
手を伸ばした途端にすり抜けて、形を変えてしまう。
いまこうして書いている文章もみな、頭の中から通り過ぎて、打ち込もうとすればするほどどんどん形が消えて違う何かになっていく。
滲んで膨らんできらめく断片は果たしてどこにあり、どこに行くのだろう。
それはわたしの外の、わたしではない憧れる人たちにしか成し得ないことなのだろうか。
近づきたい、と思うことは無駄ではないと思いたい。

言葉は祈りによく似ている。
目に触れること、届くことを願って形にした言葉は、気持ちを包んでくれる。
そこにあってもいい、目を逸らさなくてもいい、とわたしからわたしに伝えてくれる。
形にしなければこぼれ落ちて消えてしまうそれを残す時、そこに見つめているのはきっと希望なのだと思う。
わたしが見つけた気持ちは確かにここにある。それはいましか残せない。わたしの気持ちはあって構わない。

切り捨てることが出来なかった感情を拾い集めて残して行けたらと思う。
それが光になってわたしを、誰かを照らしてくれることを願わずにいられないから。

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