文フリへの参加は2020年2月の広島以来4年ぶり、文フリ大阪へは5年ぶりに参加しました。
規模も拡大し続けているし、委託型イベントに出ていたとは言え直接参加は4年半ぶりだし、その間にかなり人も入れ替わっているのでもう別物だと思ったほうがいいな、ゼロからの再出発だと覚悟しよう、という心づもりで参加したのですが、まったくもってその通りだなというのが正直な感想でした。
ただ、去年二次でスパークに参加した時にも思ったように、ただぼんやり座って行き交う人を眺めているだけでもなんだかふわふわ楽しくて、即売会の活気のある雰囲気は楽しいなと改めて感じられました。
【事前の準備】新刊を作るよ一から大き目の新刊を用意する気力体力はないし、まぁリハビリがてらに薄めのコピー本でも作ろう……と7月末から準備を開始。
合同誌の制作をお願いしている比良岡さんにご協力いただき、8月の半ばごろには完成。
Twitterに投稿したときメモGS2の短歌の連作があるし、文フリ大阪でコピー本を作ろう! と思っていたため、同時に準備を開始。こちらは作品が既に揃っていたため、サクッと一日ちょっとで出来ました。
(遊びに来てくださったキヨムさんに「高梨が1日で作りました!」って今や懐かしのデスノートのジェバンニのあれを言ってました。笑)
リハビリなのであらゆる意味で軽く手にとってもらおう、と設定金額はどちらも100円にしました。
黒い犬の続編にあたるlong way homeはグレーの紙を土台にシンプルに、まるで星の〜は天体観測、灯台とGS2や氷上くんのイメージを凝集しました。
二週間前にはコピーと製本が終わっていたので、お品書きのアップなどもこの頃には始めていました。
みなさんギリギリまで書いてらして、そのRTAぶりも同人誌ならではだと思うんですけど、精神的にも体力的にもそういうのは無理だな、と諦めちゃったんですよね。
前日は鍼治療の後に近くの映画館に行って来ました。笑
値札を作るよ〜荷造りまで 見やすいのがいいだろう、と毎回本に巻いた値札を作っています。
同人誌だから商業や本屋さんのポップみたいにしなくてもいいや、と好みのデザインであらすじなど雰囲気がわかるものにしたいな、というのが個人的なこだわりポイント。
二次の時からネットで話題になっていたのを参考に煽り文入りの値札を作っているのですが、ディスプレーで本を見て→手に取ってあらすじを読んで、と選んでくださる方が(基本的にpixivで見た本しか買わないから値札は手書きでOKな感のある二次でも)おひとりはいらっしゃるので、やり方としては有効なのかなぁと個人的には思っています。
傷んでいる見本誌の値札を取り替えたり新しく値札を作ったり、見本誌札を書いたり……やることが、やることが多い!笑
一次創作は本の種類もページ数も多いので梱包するのも並べるのも大変だなって4年ぶりに準備して思いました。笑
宣伝をしよう
どれも大切な作品だけれど欲張って宣伝しても仕方ないよなと、個別の宣伝は4年前の文フリ大阪で出すはずだった「黒い犬」「ダレン」を中心にして、お品書きとカタログを貼る感じで何度か繰り返しました。
トータルで自分の表現したい世界観を打ち出した告知をしているつもりだから、気になる本がないかをカタログで一通り見てくれるんとちゃうかな、と思って。笑
リツイートやいいねを押してくれた人がみなさん来てくれるとは限らないのはわかっているんですが、お知らせをすると見てくださる方がたくさんいらして目に留めてもらえるのが嬉しいな、文フリの醍醐味だなと思えました。
二次ではこっちのお友達からしか通知が来ることがないから…笑(ジャンルに馴染めなくてお友達がいないんです。笑)(カプ名でパブサしてる人、わたしくらいしかいない気がする。あんなにかわいいのになんでだよ。笑)
【当日になりました】お昼からオープンなので朝がゆっくりで済むのが気楽ですね、当日入りの人も楽だよね。
残暑がきつすぎて駅に行くだけで満身創痍でした。
設営をするよ
100均の小さいレジャーシートをスペースの下に引いて荷物などを置けるようにしています。
おうちで棚の組み立てを2回練習しておいて良かったです。笑 面倒でも一度はシュミレーションした方がいいね。
種類が多いので並べるのも一苦労でヘトヘトになり……余裕がなかったね。笑
本は見本誌を立てて、裏に置いたカゴから出した在庫をお渡しする形にしました。
お品書きを飾ってらっしゃるサークルさんが多いように思いますが、細々した字を読みづらいのでは? と思い、毎回ポスターを作っています。
会場で見るとA3って本当に小さい。とは言え、A3以上はコストもかかるし、綺麗な絵を売りにしているわけじゃないから別にいいかなって……笑
底面がA3の大きい箱で搬入すれば本や備品と一緒にポスターも送れてよかったです。
心細いからこの5年の間に出会った好きな男の子たち(CVがおなじ!笑)に見守ってもらいました。笑
お隣のお兄さん「すごいですね」
わたし「好きな子を見て元気を出そうと思って……って、裏のことじゃなかったですね!笑」
↑ 素で答えました。笑
はじまるよ奥の方に有名人の方のブースがあったのかな?? 列形成されてて、そちらに流れていく人をぼうっと見ていました。
人が多ければその分立ち寄ってくれる人が増えるわけではない、寧ろその逆、とあらかじめ覚悟はしていたのでまあ思ってた通りやな、というのが率直な感想。壁際には印刷会社さんや出版社さんが配置されていて、なんだかずいぶん様変わりしたものだなあと思いました。
前を通る人はいても立ち止まる人がほぼいないのは二次のイベントと同じだなぁと思いつつ、声掛けや無配を渡すのは苦手なので最初はただぼうっと通り過ぎる人を眺めるばかり。
カジュアルダウンしたクラロリ風のお洋服の人、ぬいバのお姉さん、その他個性的なオシャレの人が多くて、文フリの客層はやっぱり個性豊かだなぁと眺めているだけでも面白かったです。
まぁそんなわたしはツノが生えてたんですけど。笑みなさんと会えなかったこの4.5年の間、限りある人生をより楽しむためにも遠慮せずに好きな服を楽しく着ようと思うようになったんですよね。その結果が進化してのツノです。笑
ファンタジー島じゃないの圧が強い人が座ってるからビビって避けられてたんならごめんなさい、コンセプトは令和の森ガールでした。笑
一応これでもブースの雰囲気に合わせて着たい服を選んでいるつもりなんだぜ。
しばととやさんの美しい角打ち落としてきた獲物ですって言ってた。笑 可愛いって言ってくれたお友達の皆さんありがとう。笑
ゴスやスチパンの人を見かけると嬉しくてついお声を掛けることがよくあったのですが、今年は見かけなかった気がするなぁ。
和服もあんまり見なかったと思うんだけど、こう暑いと機動力を重視になるのかな。
ポツポツと尋ねてくださる方が現れ始めたのは13時前くらいからだったかな。おそらく告知を見てくださったのかな? という感じのお客さんが本を見てくださって嬉しかったです。
なんとなく静かに見たい方が多そうな感じがした(のと、暑さとお腹が空いたのですこし元気がなかった)ので初めてのお客様にはあまり話しかけないようにしていたのですが、GSの本を最初に手にとってくださった方にすかさず「はばたき市民ですか? どの子がお好きなんですか?」ってお聞きしてしまいました。嬉しかったんや。笑
GS2は未プレーとのことでしたが、ご興味を持ってくださって嬉しかったです。
終始ブース前に人の流れはあれど遠巻きに通り過ぎていく人が大半、おそらく告知や見本誌で目に留めてくださったのであろう方がぽつぽつ、ごくたまにふらりと足を止めてくださる方がいたかな? という感じ。固定ファンがそれだけいたり、島全体をじっくり見たい層がいないと今まで以上に埋もれるんだな……というのは正直すごく感じました。
すごくぶっちゃけた話、見てくれる人はいままで一番少なかったんですが、4年越しにやっと自分のブースで並べられた黒い犬とダレンをお手に取ってくださる方がいたのでそれだけで充分すぎるくらいうれしかったです。
イベントでないと中々お会いできない4.5年ぶりのお友達がはるばる訪ねてきてくださったり、ブース越しにお会いできたのがうれしくて「みんなと会えなかった間に好きな男の子に出会ったよ!」って自慢の彼氏を見てもらったり近況報告ができてとても元気がでました。笑
名札に彼氏がいたので勇気1000%。
木製バッチ、可愛いからなんとなく作ったんだけど今後はばたき市のお友達にお会いできる機会があればつけていこう。笑
氷上くん親友告白エンド短歌小説以上に短歌は見よう見まねなので本を出すのは緊張しましたが記念だし……くらいの気持ちで作りました。
短歌ともノンフィクション島とも遠く離れた場所で出す二次創作短歌本を見てくれる人はそういないだろうと思って部数は少なめでしたが、ゲームを未プレーのお友達が手にとってくださることが多くて嬉しかったです。
逆に言えば短歌クラスタがはるばる見に来てくださることはなかった、とも言えます。笑
特にお知らせしていなかったけれど以前作ったおまけの余りがあったので配布させていただいておりました。
ポスカのほうは初めて詠めた二次創作短歌の連作だから思い出深いや。元ネタを知りたい人はわたしに聞いて!笑
アスカさんに面白いって言ってもらえた解説。笑
ゲーム知らないお友達向けに、複雑なゲームシステムをざっくりわかってもらわないとイメージが掴みにくいかと思ったの。
ニ次創作短歌のみなさんがご本などを出されているのが楽しそうで長年羨ましかったので夢がかないました。やったあ!
小説とも考察とも違う形で自分の中に生まれたもの、見えた景色を掘り下げて一冊の本の形にできたのも、原作を知らない方にも興味を持ってもらえたのもすごく嬉しかったです。
はね学のお友達は今後お会いできる機会があればよかったらもらってください。コピー本だからいるぶんだけ増刷できるんだな、これが。
遊びにいくよお腹が空いたので13時過ぎに一旦下のコンビニに行き、ご飯を食べてからお出かけに出ました。
事前に気になったブースとふらっと気になるものを探しに……と探検したかったのですが、広さが5年前と段違いでしたね。
個人的には7年くらい前の2フロアに分かれた文フリ東京ではぐるっと探検する気持ちの余裕があったんですが、広さと人に酔ってあ、ムリ……ってなりました。
あの状況でめげずに会場のはじまで訪ねて来ていただけたのはすごいことなんだと思いました。
なんだか雰囲気に飲まれてしまって前みたいにふらっと足を止めておみせやさんとお話をして、っていう心と時間の余裕が持てなくて、遠目にフォロワーさんのお店が見えてはお元気そうでよかったな、と通り過ぎるのでいっぱいいっぱいでした。あなたのブースの側を通り過ぎたツノはわたしです。笑
全体を通してファンタジー島は世界観の打ち出し方がお上手、ライトノベルはプロ顔負けのディスプレーの凝り具合が本格的、詩歌や純文学はシンプルに作品で勝負のストロングスタイルがかっこいいし、著名な書き手さんが多くて文フリの主役! な印象を受けました。
本屋さんや出版社さんのブースもずいぶん多くて、流石にプロは見せ方が上手いなぁと。
ノンフィクション島が以前よりもずっと賑やかで、おしゃれでセンスのいいデザインやイラストで目を惹かれる本がたくさんあったのが印象的でした。
noteでキャッチ―な題材を掲げて活動して文フリに、という方が多いのかな。
同人誌ならではのセンセーショナルな題材で目を引く方もいれば、日常のことや日記など、個人的なことを作品にしている方が多いようでした。
SNSの激流に消費されない形で個人的な大切なことを形に残して伝えたい、という人がそれだけいらっしゃるということなんだろうな。
気になる本はあれども気持ちに余裕がなくて手にとっては戻して……になってしまいがちだったのが申し訳なかったです。ごめんねわたしの体力がなくて。笑
行って帰るだけでドコドコ時間が溶けるので、規模が大きくなるとなんかもう仕方ないんだな……というのはすごく感じました。(その分よりバラエティが豊かになったのかな、というのは感じました。体力があれば、売り子さんがいればもっとゆっくりちゃんと見たかった。笑)
ずっとイベントをお休みしていたので、4年越しにらしさんと七歩さんにダレンに寄稿してくださったお礼を改めてお伝えにいけて嬉しかったです。
自分が出店しない時でも買い物を楽しみにくればいいんだろうとは思うんですが、なんというかそういう気分にはなれなかったんですよね。
あれだけ大きくなってしまうと出店しながらじっくり買い物を楽しむのは本気で無理になってきたので、見て回る回と出る回を分けた方がいいんだろうな、とは思いました。難しいね。
桂先生が寺田寅彦の話してたよなって思って、目に留まって買ってしまった灯光社さんのご本。
好きな小説に出てきた本や好きなアーティストさんの愛読書を読むと自分の好みで選んだ本じゃないからこその世界が少し広がったような嬉しい気持ちになるね。
無なのに〝有〟形而上学の存在との遭遇
【お疲れ様でした】長丁場のはずなのになんだか気づいたらあっという間で、ノロノロ片付けを始めて17時過ぎに完全撤収しました。
特にお約束などはしていなかったので、シティモでのんびりお茶をして帰りました。
OMMはもうパンク状態なのでインテになっちゃうのかな……便利だから天満橋のままであってほしいです。
楽しい森の仲間たち
かわいいきすまんちゃんの熱い視線に照れる無
これからどうしようねもうBLメインではないし、かと言って純文学ではないし短編でもないから……と、エンタメ大衆小説の島にお邪魔していて、正直毛色も違えば交流もない方と並んでいるのが面白いといえば面白いのですが、カテゴリーエラーかもしれないな、というのは思いました。
まぁ気になってくれた人はブース番号を控えてあの広い会場の中を訪ねてくれたんだからどこに居てもええやないの? とも思うんですけど、なんていうかどう見ても浮いてたんですよね。
いや、そもそも
どこにいても馴染んだ試しがまずないんですけど。笑そのほかに行けばいいの……? そのほかってなんだ!笑
ぶっちゃけ交流は得意じゃないし、投稿サイトだって苦手だし、アンソロとかにも滅多に呼んでもらえないし(いままでお誘いくださった皆さん本当にありがとうございます)、目立つタイプの書き手では本当にないんですよね。
自分の大切にしているもの、表現したい世界が世間的にはキャッチ―じゃないらしい・即売会映えしないらしいことへのくやしさはぶっちゃけすごくありますが、はるばるブースを訪ねてきてくださる方はいるし、こんなどこに居ても浮いてる人間なのにジャンルがばらばらな友達がたくさんできたし、応援してくれたり力を貸してくださる方はいるし、すごく人気者にはなれなくても小説のおかげで豊かな人生を楽しむことが出来ているんだからそれはそれでいいのかな、というのを改めて感じました。
この数年ほんとうにシャッキリしなくて状況の変化に取り残された感はありますが、思い入れの深い場所にまた戻れて、何よりもすごく大切な本を4年越しにやっと自分のブースに置くことができて心から嬉しかったです。
在来線で行ける地元のイベントなので文フリ大阪には今後も出たいですが、体力精神力が堪えるな、というのは感じたので(文フリ東京はもうでられる気がしない)、なにかもっとリラックスして楽しめる形のイベントが気候のいい時期にあるのなら出てみたいな、と思いました。
何かあるとええのやけどな……。
ひとまず年内は予定なし(二次で12月にイベントに出ます)(一通り書き終えたのでこれから編集作業)で、来年にはずっと書き進めている合同誌を出せる予定なので、それに合わせてどこかでられるイベントを探す予定です。
ありとあらゆる意味でコロナ前には戻れないな、というのを痛感した中でどうしていくのか、いきたいのかはまだわかりませんが、発表の場があることはすごくありがたいな、というのは改めてすごく感じました。
また皆さんとお会いできる機会を作ることができれば嬉しいです。
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