今回で3回目のあまぶん、他のイベントではできない「楽しいイベントのありかた」が体現されたすごく貴重で楽しいイベントになっていたなぁと思います。
いろいろと記憶が薄れないうちに振り返らないと!
【新しいイベントの形】年々拡大する一方の文フリは
・事前のアピール合戦(ひとつひとつのスペースを回る時間とお金の都合はないので宣伝をがんばって「お買い物リスト」に入れてもらえないと手に取られない)
・ジャンル配置による人の流れ(東京文フリの二階は特に人が来ない)
・目に止めてもらうためのディスプレイの工夫
・接客の上手さ
など、求められる要素がとても多いです。
そういった工夫が楽しい反面、「売り場を作って一日お店に立つ」ことによる心的コストがかかるのも確か。
今回のあまぶんは
・60センチのローテーブル(みなさんうまく工夫されてましたが、狭いぶんあまり凝れない=設営ははるかに楽)
・店番をしなくていい(自由に出入りしていいのでスペースに縛られない)
・和室に座って手に取った本をじっくり読める、場合によっては読みながら作者さんにお話が聞ける
(机越しの距離による壁がない、イベントの忙しなさからの解放、イベントで見本誌コーナーに行く時間がないサークル主でも読んでから選べる)
などが大きな特徴でした。
開会のにゃんしーさんからの挨拶にもあった「本が主役のイベント」の形を模索した末に突き詰めたものだったのかな。
集まったみなさんがのびのび楽しめる場所になっていたのがすごくよかったです。
最近は古本市や期間限定のお店への出展など、従来通りの「即売会」から抜け出したイベントが多数ありますが、そういう場では本の手に取られやすさ・向き不向きの傾向が如実にあるし、気楽な販売スタイル×「みんなが集まってその日限りのお祭りを楽しめる」という従来の即売会が担ってくれる楽しさの両方を実現させてくれたのが今回のあまぶんだったのだと思います。
【会場のこと、当日のこと】会場は東西線塚口駅から徒歩十五分ののどかな公園の中の記念館の和室…? はて、写真を見ても見取り図を見ても行ってみないとわからないや。
当日九時過ぎに駅に着き、途中でスーパーによりながら徒歩十五分(暑かったのでわりと疲れた)
ここは…公民館?
公文式の教室をやっているというちいさめの宴会場的な畳のお部屋にお子ちゃま一人あてぶんの目印か、1/3の位置でテープが貼られたローテーブル(お習字教室にあったようなあれです)が並びます。ここに本を並べるのね?
別室は読書コーナーの談話室です、とのこと。お菓子と飲み物が並んだ小部屋です。
なんかこのノリ、子ども会の集まりみたいだな。
差し入れに買ってきたドーナツを読書部屋に置かせてもらい、本を並べはじめました。
この小ささだと平置きしかできないからすぐ終わる!笑
でもみんな工夫してる! すごい!
棚を組み立てたり在庫やおつりのお金をうまく隠す苦労がない!笑
ぞくぞく現れるお馴染みな(駅から遠いのもあってか、のんびり到着さん多数)みなさんとご挨拶。
イベントだからおしゃれしてきたところ、服を褒められました。えっへん。
さいきん僕はリアルミラクルニキをやりにイベントに行ってるような気がしてきたぞ。笑(※コーデバトルはしてません)
晴れの場におしゃれして出かけるの楽しいんですよねえ。
むかしからおしゃれが好きなんですけどさいきんみんなが褒めてくれるようになったのはなんでだろう。とんちきさに磨きがかかったから? なんにせようれしい〜。
そうだ大事な用事! 鹿紙さんに委託の事後処理です。
ら「これは売り上げ代金からお使いの額を引いたお金、これは残部とお使いの本なのでご確認ください。そしてこれは明日鹿さんに会うで言うたら忍からみちちゃんに渡してねって預かってきた差し入れです」鹿さん「忍愛してるよって伝えておいてください」 伝えました。
*そして十時過ぎ、まずはにゃんしーさんからのご挨拶を経て開会の後、まずはにゃんしーさんのパフォーマンスで始まります。
にゃんしーさんの声、よく通ってコミカルでかわいい。
ほんとに言葉が自由に空間で踊っていて、パフォーマンスが豪華な生のBGMとして作用してるね。ふしぎだ。この垣根のなさは何だろう。
垣根がない、がなによりもの特徴なのは始まってからも。初対面のみなさんともご挨拶が行き交っていてまるでサロンのよう~。
宮田さん「バイロン本社の宮田です」ら「ハンドルネームはたこ焼きいちごさんです!」※たこ焼きさんとは前回大阪で一瞬ご挨拶したのみでちゃんとお話するのはほぼ初めてです。笑
バイロン本社ってサークル名からのたこ焼きいちごさんってお名前の落差がすごいですよね。笑
開会後、どうやら一般参加っぽい方も自由に本を手にとって読んで選んでらっしゃいます。
人は多くはありませんが、こじんまりまったりが心地よいですね。自分の本が手に取られるとドキドキするぞ!
気になった本を椅子に座って読んでみる、ふらふらする、などして一時間ほど過ごしましたが、七時間あるから外出してもいいよね、と思ったわたしは予定どおり中抜けすることに。
トラブル発生により、まずは駅でお買い物だなとなったのですが、来たはずの道がわからない。笑
どうにか塚口駅でミッションを果たし、同日開催で気になっていたアーティズムマーケットに遊びに行きました。
ほかのイベントのことは割愛して(笑。めっちゃ楽しかったのでいけてよかった~!)おおむね予定通り、15時過ぎのオープンマイクの時間に帰りました。
灰野さんがいらしてるみたい。わたしも灰野さんにお会いしたいぞー。
おやつにフルーツサンド買ってきたからいっしょに食べましょう、とお茶タイムのお約束をして、さすがに長く消え過ぎたのでタクシーで会場に戻りました。
おお、オープンマイクの時間だ。きょねんも飛び入りさせてもらって楽しかったから今年もやりたい! アンソロの宣伝をするぞ!
比恋乃さんの詩を読ませていただきたいな、とパフォーマンスの間にイメトレをしました。
もちろんぶっつけ本番でいま決めたので練習はしてません。笑
昨年とおなじくおおむね放送事故なお時間のあとはみなさんのオープンマイク。
みなさん芸達者! すてき〜!
さて、やっと帰ったわたしは灰野さんとお茶しながらお買い物の成果をお見せしたり、鹿さんとふたりで「コイツノは鹿さん〜トリのねじさんの流れがやばいので安らかに昇天してください」とコイツノやくざとなって灰野さんに詰め寄ったり、なーすさんにおみやげを渡したり、後回しにしていたお買い物をやっとしたり、ほうぼうの楽しいおしゃべりに混ぜてもらったりとあまぶんをまんきつ。
多くのイベントが事前に仲良くなれた人と会う場所、になりがちな中
(なので事前に友達が作れないと孤立してしまいがち)(なおかつ本も売れない…)その場に集まった人たちみんなが自由に楽しく垣根がないまま楽しめるのがすごくよかった〜〜。
ここでしかできないおしゃべりをまんきつしました。
さてさて、17時ですね。閉会ですね。
お片づけをして、ここで帰られる方とはお別れです。
イベントの規模に合わせて搬入は最小限にした今回の気になる結果のお時間です
・おやすみこの規模でこんなに出たの!? すごくない!? 大阪で回りきれなかった方がこの機会に手にとってくださった+この場で読んで選んでもらえたみたいです。
そしてまあ……既刊は大体
持ってきたまま持って帰る…みたいな……笑
ふだんからそんなにたくさんは出ないから最低限しか持ってこなかったんです。だからだいじょうぶだよ!笑
ひとまず通販の欠品はありません。あんしん!
うーん、やっぱりこの手のオープンよりの即売会は一般層向けになるから手に取られやすい・にくいはありますよね。
【寿司食いねえ!】 忍「あすかさんはイカが好きなんだよ。あとねえ、蟹のお寿司もあったからりおさんに美女が蟹を食べてるよって教えてあげたんだよ」周くん「みんなお寿司大好きなんだな」さて、お片づけを済ませたらお寿司を囲むために机を動かします。
一斉にあまぶんタグがお寿司で埋まってるぞ!
お寿司は種類があるのでみなさん回って食べて、というお言葉を受けてテーブルを行き来しながらおしゅしタイム。
おや、こちらチームはひざのうらはやおさん以外全員女子ですね!
「ハーレムですよ」たこ焼きいちごさん「だからといって居心地がいいかは別問題です」各イベントや地方文フリの特色のこと、温泉のこと(えっ!?)、アンソロのことなど、いろんな話題が花盛りでした。
アンソロをいろんな方に褒めていただき、わたしはニコニコドヤドヤ。笑
その場で読んでくださった方からお声もかけていただいたのですが、決め打ちにならざるを得ない文フリとは違ううれしさですね〜!
おやすみはみなさんのお力添えのおかげで本当に自慢の一冊になったし、『幅広くいろんな人に楽しんでもらえる』というわたしの個人誌では叶わないことが実現できる可能性がある本なので、とにかく頑張ってたくさん露出を増やしたいと思っていました。
(わたしは同性間の恋愛だからこそ描ける性愛のままならない苦しさと愛おしさのスパイスがふんだんにかかったお話が大好きなのですが、そういうお話は『楽しみ方』を既に心得ている人であったり、なにかとっかかりになるきっかけがないと中々手にとってもらえないし、こんなにも夢中で読んだり書いてるわたし自身が長年自分には縁のないジャンルだと思っていました)
あの本が素敵な本に仕上がったのはひとえにみなさんがこちらが提示したコンセプトに200%の力で応えてくださったから、に尽きるのですが、すべての作品を通して描かれているのは「魂が孤独であること」「それぞれの孤独が守られたまま、寄り添い会うことのできた奇跡のようなひと時があったこと」だと思っていて、根底にあるのは普遍的な愛情と優しさだと思っています。
そういった、自分がお話を書いている中でなによりも大切にしていることをほかの皆さんもそれぞれの形で作品に込めてくださって、そういう本をいろんな方のお力を借りて作れたことはなによりもの誇りだと思っています。
まあそんな感じで(?)色々お話ししたことはどこまでがオッケーでどこからがNGかわからないし、きりもなければ掲載許可もいただいてないのでないしょないしょにしておきます。
これ書いといて! っていうのがあれば教えてください。笑
さて、楽しい宴も解散の時間です。
JR塚口から帰るおすしメンバー、なぜか関東から来たはずのひざのうらさんの先導で駅に向かうことに。
「女子校の先生みたい」「こういう先生居ますもんね」お寿司でお腹いっぱいだったので、食後の運動にちょうどよかった。笑 おしゃべりしてると楽しいですしね。
電車待ちの長い時間もみんなでおしゃべり出来るので楽しかった 〜。
果たしてどんなイベントに…? と未知数だったあまぶんは蓋を開けてみると別府のzine展や、おそらくそこを踏まえて行われたかまぶんからの延長線にある「本を読む人・書く人」が自由にのびのび楽しめるとてもリラックスできる空間でした。
おばあちゃんの家or子ども会の集まりのようなまったり感って感想が出てくるイベントって他にないですよね。
大きなイベントはそれだけたくさん人も集まるし、「読んでもらう」チャンスを得るためにはすごく大切な機会をもらえる大きな舞台で、そういう「場」に育ててもらったこと、その結果楽しいことがたくさんあって成長させてもらえた・いままで書けなかったことが書けるようになったというのはあると思っています。
ただやっぱり、「見つけてもらう」ために「本を作る」以外の面の多大なる頑張りが必要とされること、それによって疲れてしまうのも事実です。
楽しかった! って満足できる結果を得るには頑張らないといけなくて、頑張るとそのぶんだけ疲れちゃう。笑
(直参をやめると負担は減りますが、わたしが通販と委託出展オンリーの活動にもし切り替えたとしたら格段に本が読んでもらえなくなるのは目に見えています…)あまぶんは規模や開催形態から「頑張らなくて良さそうだし、正直いますごく疲れてるから省エネでいきます」って言ってて実際に事前の宣伝も搬入数もかなり減らしたし、わたしは半分以上の時間は会場にいないし(笑)、正直みなさんにお会いするからおしゃれしていくこと以外は頑張りませんでした(笑)
そういったわがままとしか言えない参加スタイルだった中で「アンソロを新たな読者さんに手にとってもらう」という今回の一番の課題をクリアできました。
これはほんとうに、すごいことだと思うのです。
大型見本市としての文フリとともに共存していく形で、こういう異なったイベントのあり方を提案してもらえる・参加させてもらえるのはすごくうれしくてありがたいことだなぁと思ったのでした。
主催してくださったにゃんしーさんとゆらさん、お会いできたみなさん、本当にありがとうございました。
またの機会にぜひお会いしましょう。
またみなさんとリアルミラクルニキできるようにおしゃれしていきます!笑
って、そのおちかーい!!!高梨來の本は
BOOTHにて通販を受け付けております。
大体即日発送ですが、時期によっては一週間程度お時間を頂きますのでお待ちください。
また、次回のイベント参加は11/25の文学フリマ東京を予定しております。
本人直参でのイベント参加はこれが年内最後です。どうぞよろしくおねがいいたします。
ここまで読んでいただきありがとうございました!