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調弦、午前三時

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Dead Flowers



同居人が花を食べるのだ、と彼は言う


文学フリマ京都にて新刊「Dead Flowers」を発行します。
レトロ印刷さんの紙の即売会に行った折に「珍しい紙があれば買っておくか~~でもって手製本でちょっとレトロな雰囲気のファンタジーな雰囲気のZineです! っていえそうな感じの本をちょろっと作るんだ~」という思いつきで資材を仕入れ、作り方をふわっと仕入れて作成しました。
WEBカタログの情報はこちら

結果、大した難しいことはしていない(ただ面倒なだけ)のですが、なかなか満足のいく仕上がりになりましたのでご紹介させていただきます。



グラフィックさんにHS画王という紙で刷っていただいた(余部が倍きたのでメッセージカードに使おうかな…)ポストカードサイズの紙をA4の表紙に貼り、その上から外国切手を貼りました。
表紙に紙を貼る、はコピー本じゃないとできないので以前もやったのですが(死ぬほど面倒なので二度とやらねえと思った)再チャレンジ。



セリアで見かけたかわいい毛糸で綴じて、紐の先にはチャームを結びつけました。
製本方法はコッタラベッコさんのこちらの記事【女子 手づくり部 Vol.3】3種類のハンドメイド製本に挑戦してみたよ を参考にさせていただきました。
テンプレートがあるのがすごい便利。ありがたやー。





レトロ紙という灰色の紙に印刷しました。ノンブルも全部カラー。作中の人物の心象風景に重ね合わせるように花が降り、雨が降ります。
FREE ART SOZAI LOGさまのPhotoshopブラシをお借りしました。




紙を二種類買ったので、表紙は青とえんじの二色です。



【内容は?】
剣も魔法も出てきませんが、「ここではないどこか」を想起させるとらえどころのないあまやかさを秘めた二編のお話を収録しました。

同居人が花を食べるのだ、と彼は言う
Dead Flowers

花売りの僕の元へと訪れた青年は僕に言う「食べられる花の苗はあるのか」と。
花売りの僕と、「彼」と、彼の見守る「同居人」
出会うはずのなかったふたりの時間が重なり合ったその時、音もたてずに心の中に、名もない花が咲きこぼれる。
草稿をカクヨムにて公開しております。

趣味の園芸でエディブルフラワーを特集していたのを見てふと思いついたお話でした。



澄んだまなざしのその奥で、あまやかな光がにじむ
くらやみの色

視覚障害を持ち、生まれつき光を宿したことのない音楽家の彼と、その恋人である僕にはあかりを落としたくらがりの中で食事を摂る習慣がある。
(くらやみの色)

恋人の部屋を訪れた僕の耳に扉を開いたその時に飛び込んできたのは、降りしきるような雨の音だった。
(雨のワルツを)

みやねね子さんがツイッターで提唱されていた #性描写がないエロス にインスピレーションを受けて書いた盲目の恋人と共にくらがりの中で食事を摂るお話「くらやみの色」と、彼らのもうひとつのエピソードを収録しました。
ツイッター300字小説で書いた「目と耳そして、エコー」(お題:色)も彼らのお話です。


お話の内容に合わせてデザインした、手製本でしか生み出せない本を作ってみようと思いました。
こんな感じの本がほかにも、と思ってもこんな本はこれしかないので限りなく詐欺というか、「真夜中のころ」以来のほんとうにわたしが書いたのか疑惑の色濃い一冊になりました。自分でも疑わしく感じますがほんとうです。
あましのと海吏のこともよろしくやで。笑

書きたいもの、作りたいものを思いのままに作ることが出来てとても幸せな気持ちになりました。見本誌コーナーにも置いてきますので、立ち読みだけでも目に留めていただけるとうれしいです。


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