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調弦、午前三時

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Zine展inBeppuありがとうございました。



「またみんな別府に来てくれるといいなって思いながらZine展で買ったご本を読んでるえりちゃんだよ」


11月3日~5日に大分県別府市にて開催されたこんぺき出版様主催のイベント、Zine展in Beppuで預かっていただいた本と参加レポートが返送されて参りました。
湯の町、大分県別府で連休の三日間にわたって行われる、委託オンリーの個人による創作同人誌=zineの展示即売会です。
従来通りのZine=手作りによる自分の好きなもの・好きな世界を伝える冊子、という枠を越えて、主催の豆塚さんの創作文芸の世界での活躍を受けてか、ここ数年は文フリなどの同人誌即売会で活躍されているサークルさんも多く参加されている模様です。

主催のこんぺき出版のお二方、本を手にとってくださったみなさま、現地でお会いできたみなさまほんとうにありがとうございました。
いぜん旅行に行ってすごく楽しかった大分にまた遊びに行くきっかけが出来てとても楽しかったです。


こんぺき出版の豆塚さんにセバさん、お手伝いの大分4Fの皆様にぺぱかんの正岡さん、あまぶんのにゃんしーさんとゆらさん。
頼もしいスタッフ陣に加えて、直近で福岡で開催のAdeに合わせて現地入りされた方、前年までの評判を見聞きして遊びに来た方々など、大分県外からの来場者が別府をおおいに楽しんでいたて、多数のレポートが上がっていたのも今年の特徴だったのかなと思います。
わたしの楽しい旅は#らいinBeppuにてレポートしております。




「さきちゃんとみちちゃんと別府で遊んだんだって。みちちゃん俺のこと愛してるって言ってくれたから『俺も鹿さん面白いから好きだけど周がいちばん好きだからそこんとこよろしくね』って言っておいたよ」
周くん「……」
「周照れてるぅ~」


旅行レポは機会があればまた書きますが、まずはイベントの結果など。



【参加までの経緯】
どうかんがえてもZineじゃないけど創作文芸の人もたくさん参加してるし、参加レポートなどのアフターフォローも含めて丁寧に本を預かってくださるというのをお聞きして興味を持ちました。

かまぶんに遊びに行って、売り手と買い手との1対1の出会いではなく、純粋に並べられた本たちとじっくり向き合って、気になるものを手に取って選んでという形で本を選べること、1日限りではなく、数日間にわたってお店に本を並べてもらえることにすごく魅力を感じたというのもあります。

しかし、どう考えてもBLが売れるわけがない
まぁわたしの本はおもしろいしすごくいい本なので、代行で一冊でも縁があればなぁ。ジェミニはほぼ一般向けの青春小説の部類だと思うので新しい出会いがあるんじゃないかな、くらいのつもりでした。
そんなわけで、一押し本も「ジェミニとほうき星」をセレクト。
ポップに関してはあまり情報量が多くなりすぎても……と思ったので帯値札のみ。(これがよかったのか悪かったのかはよくわからず)



帯値札はデザインもかわいく作り直したし、これ以上ないほどに的確な紹介だと思うのですが。


BLのマンガを出されるという月島あやのさんの発言を機に、「#Zine展inBeppuで読めるBL」のハッシュタグを考案しました。
イベントの事前の盛り上げに少しでも貢献できたのならなぁと思います。



「V6だよ」
周くん「猫とおばけと妖精とうさぎと人間の男の子ってとりあえずバラエティだけは確かだな」




【傾向など】
従来通りのZine=クラフト、雑貨の延長的なアイテムや本屋さんでは買えないひと味違う手製本などがやはり目立っていて手に取られやすいようでした。
そりゃそやな。
手作りアイテムは数を用意できない=ひとめぼれにより即完売 も目立っていましたね。

地方都市・観光地でのイベント=従来通りの同人誌即売会になじみのない人が多いことからぱっとみてとっつきやすいエッセイ、本屋さん感覚で手に取りやすいエンタメ~純文学が比較的でやすいようですね。
そりゃそやな。(二回目)

わたしは青春小説・内面の成長物語としての側面を持っているBL小説がすごく好きなのでそういったものを書いて、そういった作品が好きな人に、(叶うことなら)BLジャンルの垣根を越えて読んでもらえたらと思っていて、創作文芸というジャンルが好きなので文芸のイベントにでています。
カテゴリーエラーは承知の上です。
ライトノベル・ファンタジーは即売会では割と強い印象なのですが、ところ変わればまぁそうなるかという感じ。
全般的にBLとラノベは苦戦したようですね。




うちの本を置いてもらった一角


現地に行くというのは全く動いてないのを目の当たりにするわけで、まったく売れないものの面倒をみてもらうのって正直めちゃくちゃ申し訳なかったのですが、少しは売れたようで安心しました。
訴求の仕方を変えれば……というのではなく、売れないものと割り切って、地方イベントに委託したい際にはより一般文芸よりの本を作った方がいいのかなと思いました。

おもしろいのが、現地でほどけない体温の続編の「春、間近」 ジェミニの続編の「My Shooting Star」が売れてることなんですよね。
通販か代行かほかのイベントかな。間違えてないよね??
続編を読んでくださるというのは本編を読んでくださって気に入ってくださったという証なわけで、これ以上うれしいことがあるだろうか。




特にMy Shooting Starはジェミニとセット買いでしか買ってくれる人がほぼいなかったのが増刷してからちょこちょこ売れました。

・ジェミニを読んでくれた人が彼らのことを気にかけてくれた
・忍と海吏の出会いですよ、と告知していたのが身を結んだ

のかな? いちばん大切なことを余すことなく書けた本なので、読んでもらえるのが実は何よりもいちばんにうれしい本です。


ほんとうにびっくりしてるのはうちのラインナップでは間口が広めのはずのジェミニがまったく売れなかったことです……。
逆に初動でぜんぜん動かなくてそりゃそやな(三回目)と思っていたほどけないは動くようになってきました。

・フォロワーさんじゃない人も忍を知ってくれている。(びみょうな絵で)
・アンソロジーやイベントごとの無配などでまじめな方の(笑)あましのの露出が増えて、わたしの文章を好きになってもらえた

のがきっかけでしょうか。ありがたいことです。
あの、本編まったくほのぼのしてないですけど大丈夫ですか……?
忍に好きって言われる度に信じられなくて不安になるっていう子やで。
(※周くんがデレるのは12万字の11万字目からです)
(※デレてからはよしよしもハグもちゅうもしてくれるよ)




まぁ何にせよ、少しでも興味をもって、読んでみたいと思ってもらえるのはうれしいです。

言うまでもないことですが、わたしは海吏のことも、彼を取り巻く人たちのこともほんとうに大切で大好きです。
いまの自分が周くんと忍を通してみていること、書こうとしていることの原点には海吏が見せてくれた景色があるので、忍を紹介してくれた(笑)海吏には心から感謝しています。


【代行に関して】
代行の利用者は即売会になれた人たち
=テキレボやあまぶんなどの客層とほぼかぶっている
=無配を出せば、いろんな作品に触れてまずは知ってみたい人に出会えるチャンスがある
=既刊はすでにほかのイベントで持っている可能性があり

・すごく大量に無配の注文がくるテキレボ(しょうじきしんどい)
・れぼの感覚で居たらほぼ注文がなくてびっくりしたあまぶん

と、イベントごとにカラーがあるのですが、Zine展のみなさんは割と無配に積極的なようですね。
ちょっきんのテキレボなどでほしい本はあらかた買っている=ここでしか買えない新刊があるとより動きやすいところはあるんだろうなと思います。






無配は出品者の返送の荷物にも入れてもらえると聞いて、新しいものを作る余裕がないけれど気に入っている折り本の「光る音」を送りました。
余ってたから入れとこ、かもしれないけど(笑)代行で注文してもらえたのならうれしい~~。
短歌・俳句と300字ショートでぜんぶ周くんと忍のお話です。
データをBOOTHに置いています





委託の本は直参よりも断然売れないのが常なのですが、実物を手にとってレジに持って行くスタイルゆえ、在庫がどんと山になっていた方が見栄えがするのでたくさん送ってどか積みするほうが手に取られやすいらしく、それはこういった本屋さんスタイルの即売会のあり方なんだろうなと思いました。



【イベントのあり方】
わたしの本は委託では大抵動かなくて、直参のほうがまだ手応えがあります。
イベント委託はほぼ決めうちになるのでそれだけ本自体の訴求力が弱くて、イベント出展の方がまだ、陳列などのお店づくりの面で決めうちの方へのプラスが見込めるからというのがあるのかもしれないです。
実際わたしも見せ方がきれいなブースでは思わず足が止まるので、がんばっていることが身を結ぶのはうれしいです。

わたしは憧れている・好きな書き手さんとお会いできる機会ならお話が出来ればうれしいなと思うし、人に会いたい目的でイベントに行くこともあるくらいですが、本屋さんスタイルで本が選べるイベントにはより純粋な「本」との出会い、書くこと・読むことに集中出来るという利点があるなぁと思います。
「お店やさんごっこ」の楽しさの反面、読んでもらうために「自分でお店を出す」という労力を必要とされることへのしんどさが正直言ってあります。
店主としてお店を出し一日過ごすのと、数日間お店に本だけをおいてもらうのは違う楽しさがあり、その両方をこうして体験させてもらえる機会があるのはとてもありがたいなぁと思うのです。
どれだけ力作でよい本であっても「場にあっている」ことが要で、それ故に手に取られやすさ・にくさが発生することを考えれば参加者全員が手応えを感じられるというのはそりゃあ無理な話ですが、「本の力」を信じてそれを後押ししてくれるイベントがあることを、とてもありがたいなぁと感じています。
・様々なアンソロジーなどの企画(WEB・紙媒体含め)
・自薦/他薦による作品紹介での後押し

など、アカウントに紐づけられた「作者」ではなく「作品」そのものを知ってもらい、本との出会いを後押ししてくれる工夫が様々な企画主さん・イベント主催さんによって整備されているというのはとてもありがたいです。
わたしは一参加者でしかありませんが、楽しい遊び場を提供してくださったことを心から感謝したうえで、「よい参加者」でいられればなぁと思います。





(誰だって多かれ少なかれそうであることは前提の上で)
高梨來には日常生活を送っているわたし個人が息を殺して目をそらしていることを担ってくれている部分が多々あり、高梨と忍と(笑)仲良くしてもらえるのはすごくうれしいしありがたいのですが、なんというか、自分の心を預けるための絶対的な場所としての文章と、それを通して出会える人たちとの出会いと、そこで振る舞える生身の自分のあり方と、なんかそういったことがいろいろぐちゃぐちゃしてて。

すごくうれしいし楽しいし感謝もしてるんだけど、自分の中で気づかずにいられたこと、向き合わないでいられたことに向き合う機会がいくつもあって、それがありがたい反面どこかしら苦しくて仕方がなくて、違和感がどんどん募っていくわけです。
もう10年以上ずっとこうなのであきらめはついていると言えばそうなんですが、たぶんまた何かを乗り越えなきゃいけない段階に来ているんだろうと思います。

いきなりこんな話されても困るよな! ごめんな! わたしもいまめちゃくちゃつらいからな!!!

「高梨來」として小説を書くことを通していろんな人に出会うことが出来て、その中で気づいたとや経験したことがたくさんあります。
「向き合うことの苦しさ」以上に、出会ってもらえたこと、支えてもらえたことのうれしさの方がずっとたくさんあります。
よりよい自分になりたいし、ならなくちゃなと思っています。


うまく小説にできるように頑張りたいです。








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