6/19 静岡市のスノドカフェ七間町で開催される
静岡文学マルシェに委託参加させて頂きます。
静岡には二年くらい前にライブで行って、三保の松原まで三時間くらい彷徨った思い出がありますね! ライブ会場はこのカフェの近くだったんじゃないかな。
曽我部恵一さんの曲に登場するがるそんのカレーを食べに行ったのが思い出深いです。
さて、思い出話は置いておいて。
↑クリックで拡大
持ち込みは6月新刊の「ピアニストの恋ごころ」、ボーイズのラブする青春小説「ジェミニとほうき星」に加えまして、先日より配布しております無配本「庫内灯⇔午前三時の音楽」の三種類です。
25歳ピアニストの恋人、荘平さんと17歳の女の子、桐緒のゆるやかでかけがえのない、いとおしい日々。
少女マンガ風の淡くやわらかな日々を切り取ったオムニバス掌編です。
WEB再録に加筆修正を加えております。
いまのところの一番の代表作ともいえる大切な一冊です。
男の子に恋をする男の子が家族や友人、恋人との絆のあり方を再確認しながら、自分自身の生き方・愛情の行きつく先を見つけていくお話です。
目玉商品? が5月からご用意している無配本なのですが、お試し読みセットとしておまけの300字ポスカ(周くんと海吏が仲良しです)と、当サークルの既刊を紹介した折り本カタログがついてきます。
沢山送りますので遠慮なく貰って下さい。
ポスカギャザ企画には以前書いた
度会くんと恩田くんのつもりで300字ストーリーを書きました。わたし流ブロマンスのような…?
ま、読んでなくても大丈夫です。笑
10枚ほど手元に残したので、通販やあまぶん以降のイベントなどで先着順でおつけします。
そういえばあのお話は(勿論、紺さんの素敵な句の世界に導いて頂いたおかげなんですが)(解凍小説を書かせて頂くたびに感じる人様のふんどしで相撲感)ふだんあんまりご反応を頂けないところから反響を頂きました。ありがたいことです。
みんなブロマンス好きなんだね。そうだよね。笑
地方から違う切り口の楽しいイベントが生まれるというのは、とても素敵なことですね。
良い一日になりますように!
続きはひとりごとのようなあれやこれや。
直参→委託とイベントが続くと荷物をふたつ用意せねばならないので中々荷造りが大変…となりながら本を積める作業の途中、カバーを巻きながらぱらぱらとジェミニを読み返していて、当然ながら、本の中に居る17歳の海吏と再会した時、とても懐かしいような不思議な気持ちになりました。
いまのわたしの中に居るのは、あの頃よりも少しだけ大人になった海吏です。
わたしの中の「ジェミニとほうき星」は、「それでも誰かを好きでいたい」「優しくなりたい」という精一杯の気持ちで書いたお話でした。
10万字近くをかけても、結局あのお話の核にあるのは「優しさや互いを想いあう気持ちで繋がりたいと思えば思うほど傷つけあうことを避けられない全員優しいディストピア」のように思えてしまい、書き終えた後、なんだか無性に落ち込みました。
(それ故に、読んで下さった方に「優しい」と言っていただけたことに本当に救われました。「優しさ」は読んで下さった方のご自身の中にあるものだと、いまでもそう思っています)
ようやくスタート地点に立った(けれど、それでもやっぱり自分の気持ちを大切な人に預けることを恐れている)この子はこれからどうしたらいいんだろう。
大切な人に、「ほんとうに伝えたかったこと」をどうやって伝えようとするんだろう。
自分の見たかったもの、ほしかった言葉、それらをひとつひとつ見つけていきたいという衝動に駆られて、その後に続いて行くエピソードを書きました。
お話を通して、自分が本当にほしかったもの・探し求めていたものを海吏と共に見つけました。
その中で、ずっと折り合いが付けられず、苦しかった「小説を書くこと」「誰かや何かを好きでいること」を肯定出来るようになりました。
生きていてもいいんだと、思えるようになりました。
海吏という子の変化と成長、大切な人と気持ちを預け合いながら生きて行こうとする姿を書き続けることで、ほんとうにたくさん勇気づけられてきました。
そして何より、「自分のため」に書いたお話を読んで、たくさんのあたたかい気持ちを返していただけたことに心から救われました。
ただ自分を追い込むことしかできなかった17歳の海吏はなんだか遠い昔に通り過ぎた時間のようで(書いてから一年くらいしか経っていないのですが…)、それでも、本の中には当然「あの頃」の海吏の時間が流れていて、それでも、今わたしの中に居る海吏はあの頃とは違う形で、前を向いて、大切な人と思いあいながら生きていて。
なんだか不思議だな、と思いました。
何かひとつ言えることがあるとすれば、自分を勇気づけるための・奮い立たせるためのお話を、そこから前に進んでいく海吏や彼の大切な人たちの姿を書けたのは、自分だけの力ではきっと無理だったということです。
とても幸せなことだな、と思いました。
ほんとうにほんとうに、ありがとうございます。
PR