毎年恒例の今年度の振り返りを少し早めにやろうと思います。
最初にざっくりとした所感。
びっくりするほどあましのしか書いてねえ!まぁ書きたかったから、に尽きるのですが。なんというか、割と去年のおやすみを言うまえに/Lettersで海吏とマーティン、祈吏に関するあれやこれやについて乗り越えていけたので、その後に引き継ぐように自分が見つめていることや感じていることを周くんと忍が背負ってくれたのかもしれないです。
彼らが見せてくれたものを通して幾度となく励まされたり、いろんなことを見つめ直したりしていた一年だったと思います。
ほかには幾つかよそ様のご本の装丁を担当させていただき、良い経験をさせていただきました。
えへへ、うれしい。
あと、本筋に関係ないですが忍がなぜかおえかきの才能に目覚めてくれたおかげで忍のお友達がますます増えましたね。ありがたいことです。
いや、ほんとあれ別にわたしが描いてもまったくおもしろくないんですけど忍が描いてくれるからおもしろいんですよねきっと。
そんなことはどうでもいいので振り返ります。
1月イベント:文フリ京都(きよにゃさんブースに居候)
→レポートみやこメッセはアクセスがよく、京都という土地柄もあってか地元の方と遠征組でにぎわっていて会場も広々と快適でした。
ただ地下って立地故なのかごはんやさんが来ない・最寄りコンビニは小さな簡易コンビニでお昼には刈り尽くされてガラガラなので昼食問題がネックでしたね。
雪の影響で宅配の荷物が遅延、日付指定が書き換えられていたことが騒動になったのも思い出深いです。
まー冬だから仕方ないよな、そりゃそやなくらいに思っていたのですが、いろいろとしこりが残りましたね。
BL島は壁際で大手気分でした。(実際はそうでもなんでもない)
イベント後は他趣味で知り合って文フリにも出ていたお友達とお茶をしてもらってから庫内灯の俳句イベントにて遊んでいただきました。
「らいさん俳句詠めるからこっちな」って袋回しに混ぜてもらったんですが楽しかったです。
やればできるんだなって思いました。
→庫内灯 俳句で遊ぼうイベント参加レポ新刊 「
溶かせない魔法」
ほどけないと春、間近のあいだのお話が書きたかったんですがすごいちゅうしてるやで。
ちゅうも書きたかったんですが(笑)亮二くんにきちんと「ごめんね」を言えるようになった周くんが書きたかった。
既読の方向けのお話だなぁとはしみじみと思うのですが、わたしは亮二くんに対していらだちをぶつける他無かったという一連のエピソードをとても大切に思っているので、忍に出会えたことで乗り越えられたよ、というのを書けてほっとしました。
「
ありふれた話」
前々日にフォロワーさんが海吏のクラスメイトの下田さんの話をしてくださったのでそれきっかけに書いた下田さんとのその後。
振った側と振られた側ってきまずいですよねっていう。
思春期ってやつは、と思うといろいろあまずっぱい気持ちになります。
海吏はいのりんがいるから女の子の方が話しやすいんだけど、そんな感じなので男子からはますます距離を置かれています。
自分からちゃんと輪に入れるようになって男の子の友達が出来たのは大学生になってからかな。
オン「
Day dream wonder」
去年までサークル参加していたインテに一般で遊びに行き、好きな作家さんにお会いできてうれしく楽しくて、優しい気持ちになりたくて書きました。
2月イベント:静岡文学マルシェ
→レポート前年も参加させてもらったし、ほぼテキレボの縮小版みたいな感じだから浮かないだろう。きちっと宣伝した上で新しい場所に出て行けばなにかしらご縁があるだろうと思ったので委託参加枠に申し込みました。
確か追加で空きの出た枠に滑り込んだのかな。
初めての0冊でした。
敗因:やはり地方イベントはイベント慣れしていない人が多く、委託はただでさえ目に留まりにくいし、ジャンル的にも取っつきづらい&サークル参加者はテキレボとほぼ同じなのでテキレボで買うつもりといったところでしょうか。
いや、うちの本はいい本ですからね!
ただまぁ、どんなにいい本でもやっぱり客層との相性があるんですね。
オンライン「
あたたかい場所」
静マルにいけなくて寂しくて書いたエア新刊。周くんと忍の休日。
周くんのどうしようもない寂しさとか欠けたものはどんなに忍といたって埋まらないし、無理に埋める必要もないんだろうと思います。
忍自身がきっとそれを何よりも知って、周くんといたいと願っているはず。
「
いいこ、いいこ」
すごく疲れていたので周くんなりのツンデレ愛情表現が書きたかった。笑
3月テキレボに向けて原稿を書いたり本を作ったりしていました。
うちわも作ったやで
4月イベント:テキレボ5
→レポートスクエニプチ、おじコレ、300字ポスカラリーに参加しました。
忍「おじさんのお話をたくさん読んで感激して泣いちゃったおかさんをおじこれのみんなが励ましてるところを描いたんだよ」周くん「おまえ阿波さんとまるたさん描くのうまいな」おじコレはおかさんの
おじレビューがそれはもう素晴らしいのですが、参加者さんがそれぞれ缶バッチを作ったり(ヒビキケイさん)、サイコロを作ったり(うさうららさん)、アイドルうちわとサイリュームを作ったり(わたし)、みなが盛り上げていたのが面白かったです。
忍「りおさんと森瀬さんとまゆみ先生にもうちわ作ってあげてねって俺がらいさんにお願いしたらちゃんと作ってくれたんだよ。らいさん面白いよね」周くん「いろんな意味でどうかしてるけど笑ってもらえてよかったな」新刊 「Requiem in peace.」スクエニプチ合わせのFF7レノイリ再録集。
過去5年分の小説を再編集しました。自分がほしかっただけともいう。
会場で知人に三冊、その後通販で完売しました。
290頁のR18再録本なんて、創作イベントでプチオンリー合わせとは言えまぁ売れるわけがないんですがこのタイミングでしか作るチャンスはなかったわけです。
これに関して話すときりがないのですが、すごく悩んで苦しくてどうしようもなかった頃、それでも書かなければ救われないという状況で書いていたものばかりでした。
そんな過去に改めて自分で向き合うことになり、作っている間ほんとうに苦しかったです。
自分はなにを考えてどうやって生きてきたのかを見つめ直して区切りをつけて終わらせるために作った本でした。
自分の中でわだかまっていた苦しさや不安を和らげてくれるお話に出会えて価値観や考え方が変わったのをきっかけに、自分の中の不安や葛藤をちゃんと見つめ直して乗り越えていくためのお話を書こうと思い、「ジェミニとほうき星」を書きました。
胸を塞いでいた苦しさを真正面から見つめ直して、心に開いた穴は無理に塞がなくてもいい、乗り越えられないことや苦しいことがあっても構わない、と、少しだけ自分を許せるようになった時、彼らを通して書けるものが決定的になくなったことに気づきました。
苦しくない方がいいに決まっているのですが、葛藤や不安の中にいなければ書けないというのは結局は屈折によりかっていたということで、とてもよくないことだと思います。
今でもずっと苦しいままですが、それでも、あの頃の自分にしか見えなかったもの、切実に向き合わずにいられなかったこと、そんな中でこそ形に出来たものがあった大切なことがあったことを誇りに思えればと思っています。
ずっと寂しくてどうしようもなくて、自分を追いつめることばかりで、きっとそのせいで自分自身だけでなく、沢山の人たちを傷つけてばかりいたと思います。
最初からずっとひとりなんかじゃなくて、いつだってたくさんの優しさに支えられていたのにそのことに少しも気づくことが出来ていなかったんだな、と思いました。
ただ、ありがとうをいいたい気持ちでいっぱいです。
いちばん苦しかったあのころの自分を支えてくれたたくさんの人たちの大半はもう会えない人ばかりで、それもわたしの浅はかさによって守ることができずに壊してしまった関係ばかりです。
いまさらごめんなさいとありがとうをどれだけ積みかねたって意味なんてなければそんなこと望まれてもいなくて、ただの自己満足にすぎないのだと思います。
それでも、気づけずにいたことを気づけたこと、もらった気持ちを足掛かりにいまこうしてちゃんと歩けていること、自分を勇気づけるために小説を書けるようになったことを誇りに思っています。
優しくしてもらえたことを巡り巡って返せるようになりたい、という気持ちに支えられて生きています。
イベント翌日に美術館に居た時、なんか手放したつもりの気持ちが一気にせきを切ってあふれ出してきてずっと号泣してしまい、その後しばらく休憩室で泣いてて、その後もお昼ご飯食べながらずっと泣いて、とりあえずその後も何日もずっと泣いていました。
正直なところ、いまだに整理がつきませんが、ゆっくり乗り越えていくしかないんだろうと思います。
「
デートにはうってつけの日」
おじコレ参加記念、出会いから10年後のある日、春馬くんのお嬢さんりんねちゃん4歳と忍のほのぼのデート。
実のところ、「むずかしいからなぁ結婚は」の一言が書きたかった話でもあります。
一緒にいたい相手と共に生きて、そのことを法的な支援や相互扶助なども含めてきちんと社会に認めてもらう「あたりまえ」が手に入れられないことへのわだかまりと、それでも、だからこそ自分たちのほしい絆は自分たち自身の手で守っていけばいいから、というお話。
「
Lie,lie,lie」
忍のお誕生日に絡めた本で、表題作はテキレボアンソロに参加しました。
自分や大切な人を護るための優しい嘘はきっと必要不可欠なもので、それでもそこに忍を巻き込まなければいけないことは周くんにはすごく苦しいことなんだろうと思います。
忍の素直さはいつだって救い。
300字ポスカラリー お題:桜
春ヘキで書かせていただいたお話にもリンクしています。海吏がロンドンで初めて見た桜のお話。
装丁 海崎たまさんの新刊「グッバイ、スノーホワイト」
装丁買いって言ってもらえてうれしかった~~。
オンライン
「
三日間の軌跡」
ヘキライに久しぶりに参加してみたかった。
三日間しか記憶が保てないAI美少女(課金すると延長される)の話題に乗って書いたえせSF。荒い仕上がりですが気に入ってるので書き直したいですね。
「
夜と流体」
みやねね子さんの短歌、
脆すぎてねむれずにいるぼくたちにゆるされていて、夜と流体をもとに書かせていただいた掌編
5月イベント:文フリ東京
文フリガイドに「真夜中のころ」を委託
→レポート いい本だから宣伝しようと思って文フリガイドさんに推薦と共に自分の本を出したんですが、まあぶっちゃけた話、推薦でも評論でもなく「紹介」してもらってもうれしくないなって思いました。自己PRの場にしようと思ったわたしが間違っていたよごめんな。
お手にとってくださったみなさん、お世話してくださった文フリガイドのみなさんほんとうにありがとうございました。
【アンソロジー参加】季刊ヘキ8号 まさかの抽選に当選し、枠をいただきました。祈吏とマーティンのきょうだいがふたりで新しい絆を結びあうお話。
Lettersのその後のお話になっています。
家族以上に祈吏を好きになってしまったこと、ずっとつないだままでいた手のひらを互いに離してしまったこと、海吏のことを誰よりも大切な女の子から手を引いて連れ去ってしまったこと。
数々の苦しさを乗り越えて新しい絆を結び直すことが出来たのはすべて「カイの誰よりも大切な人は祈吏のあたらしい大切な人」と手を延ばせた祈吏の強さと、祈吏の震えた指先を優しく包み込んであげられたマーティン、ふたりの強さと優しさがあったからだと思います。
あるべき形で愛情と優しさとが守られていてほしい、という願いで「ジェミニとほうき星」の一連のお話を書いています。
大切なことをまたひとつ見つけだすきっかけをくださってありがとうございます。
みなさんの原稿を一足先に読ませて頂けるのもありがたかった&噂のとても丁寧な校正会議でもお世話になりました。
ただ書くだけではないというのが参加させていただける楽しみがありました。
比恋乃さんからの「ようこそヘキの世界へ!」にわくわくしました。えへへ。
「性ヘキを露わにする」というだけあって、ひときわ光る個性と強みが開花された花盛りのアンソロジーで読み応えもたっぷりありました。
新たな扉を開くきっかけをもらえて楽しかったです。
装丁 白衣キャラクターアンソロジー白衣パーティ
「ハチミツ」トリビュートアンソロジー
オン「
春の葬列」
イベントにでれなくて寂しくて本も作りました。
どんなに体ごと、心ごと預けあうように寄り添っても踏み込めない場所があり、癒えない傷がある。でも、それすらも愛せるのなら。
この時GWなのに予定がなにもなくて仕事が死ぬほどつまんなくていらだっていたせいか、顔面麻痺になりました。軽傷でよかった。
MRIとか撮るんですよあれ。
忍「空也さんは空也もちを持ってるんだよ」カマタまで文学だらけにゃんしーさんとゆらさん主催のカマタ商店に現れた一ヶ月限定セレクトショップはお茶を飲んで本を読める大人の社交場。
居心地がよくて楽しくて、こんな場所に自分の本も置いてもらえたらうれしいよなあと思いましたが純文学が中心のラインナップなので
端的に言ってお呼びじゃないですね6月オン「
そんなことが素敵です」
Twitterのアンケートを元に書いたのですがとても気に入っています。ふたりらしい距離感とおだやかな優しさが書けたのかなと。
この時テキレボアンソロの結婚エピソードを書いていて、ジューンブライドだなってわくわくしてました。
推しがジューンブライドに結婚して一年後、
まさかうちの推しも結婚しました。笑「
communication?」
春馬くんは忍の率直な態度で核心を突いてくるところを警戒していて、忍もそれに気づいていたよというお話。
お互いの中にいつしか生まれていた優しい絆が描けたらと思ったのでした。
忍が周くとの関係を通して不安や焦燥をありのまま打ち明けてくれるようになったことで、忍と春馬くんの間の距離も溶けていったんじゃないかなと思います。
「
お引越し」
#いいねした人を自分の世界観でキャラ化する より、周くんと総務の木村先輩
「
よければ一緒に」
#いいねした人を自分の世界観でキャラ化する より、忍と正岡さんのラーメンデート
ピアニストの恋ごころをカクヨムで連載し始めたのもこの頃から。
わたしは桐緒さんと荘平さんが大好きなので新たに彼らに出会ってもらえてほんとうにうれしい。
7月オン「
Flavor of life」
あましの結婚記念本を書いていたら勢いで生まれました。
ささやかでかけがえのない人生を彩る幸福の香り。
しかしずっと一緒に暮らしているのにしみじみと周くんは忍が好きである。
8月イベント:尼崎文学だらけ夏祭り
→レポート 忍「みんなで夏祭りを楽しんでるんだよ」新刊 「はじまりの唄」テキレボアンソロにHoneyを含むあましの結婚おめでとうひとりアンソロジー。みなさんたくさんおめでとうを言ってくれて幸せでした。
続編はまぁ売れないのをジェミニで身を持って知っていたのでほどけないを購入の方は無料って言ってたらみんなお金払ってくれて神様かなって思ったし、気がついたらもう在庫がないのでびっくりしています。
なにが起こったんだろう。R18なのにな。だからいいの?笑
忍「みんな結婚おめでとうって言ってくれたんだよ。うれしいね。周のことは俺がいっしょう幸せにするからねってちゃんと言っておいたから安心してね」周くん「……」忍「周照れてるぅ~」ら「周照れてるぅ~」 engageふたりを結ぶ新しい絆、左の薬指の銀の指輪のお話。
ひとりで居ることも一緒に生きていたい相手と生きていくこともみんな自由で、だからこそかけがえのないこと。
表題作と
ありふれた言葉との二本立てです。
周くんはしかし本当にナイーブだな、あんな口悪いのにな。だから作者に繊細チンピラって言われるんだな。(ひどい)
My shooting star(再版)まぁ売れない本がどうにか売り切れたところで、やっぱり自分にとっていちばん大切で切実なことを書いて、これありきでジェミニもほどけないも成り立っているので読んで貰いたくて作りました。
どのエピソードもとても大切に書いたのですが、海吏が春馬くんや忍との対話を通して「大切な人を思う気持ち」にきちんと向き合う勇気を持てるようになるまでを書けたことでわたし自身が何よりも励まされたのでした。
ほんとうに自分の生き方が変わったのはこの本を書いてからです。
おかげさまでぽちぽちと旅立っていてすごくうれしい。
オンHoneyテキレボアンソロ「祭」に投稿したものを公開していただきました。
ふたりなりの人生の記念日の一幕。たくさんお祝いしてもらえてうれしかったです。
「ぬるい口づけ」睡眠ほにゃららが話題で…。笑
「月並みな話ですが」まゆみ先生にタイトルをいただいて即興で書いた元同級生なふたりのお話。このときちょうどきみ・ふたりを読んでたんですよね。わかりやすいな。
「
いかづちと恋人」
周くんはかみなりが苦手
9月イベント:文フリ大阪
→レポートいちばんホーム感を感じる文フリ大阪。台風の噂にひやひやしたり、毎年恒例の屋台の事前告知がなかったりと色々不安を感じつつも台風はそれました。ほっ。
隣接したきよにゃさん、通路を隔ててお隣だったキヨムさんと並びだったのでほぼきよにゃさんにブースをお任せしてキヨムさんのブースで本を売っていました。笑
あまぶんで相当魂が抜けていたのでやる気がなかったのですが、なんだかんだで大阪文フリがいちばん頒布数も多いんですよね。さすが大型イベントだ。
個人的にはあたらしい朝が完売したのがうれしいです。
海吏という子のあやうさや苦しさや葛藤について、誰にも打ち明けられないつもりでいたことをぜんぶそのまま書いた思い出深い一冊でした。
海吏が電車の中で手をつなぐシーンがすきだよ。新刊 「
our house」
あんなに結婚おめでとうを祝ってもらえたのになぜわたしはって書いててすごく悲しくなって本気で泣きました。笑
周くんにとっては忍がたったひとりの家族であるということ。
【アンソロジー参加】「壬生キヨムトリビュートアンソロジー 権謀術数」周くんと忍がはまむぎくんの期間限定オムライスやさんに遊びに行くお話で参加をさせていただきました。
あと、忍が文フリデビューしました。笑
オン周くんの左腕が触手(仮)まゆみ先生がネタをくださったので書きました。笑
10月イベント:テキレボ6
→レポート ポスカは裏表合わせて300字です。
とりあえず出ておくかと思いつつ新刊は出せず、だったのですが、アンソロであましのが結婚したので(笑)ほどけない体温はあましの結婚おめでとうセットと称して「はじまりの唄」と2冊組に。
毎回委託には出せなかったMy Shooting Starに代行申し込みが来たぞ!? 読んでくださって続きを求めてくださった方がいるのかと思うとめちゃくちゃうれしいですね。
アンソロで本当に沢山の人たちにおめでとうを言ってもらえて、世界はなんて優しいんだろうとガチ泣きしたのが思い出深いです。
忍「宣伝手伝ってって言われたからお絵かきしてあげたんだよ(ほめてほしい)」周くん「似顔絵よく描けてんな」テキレボは宣伝を面白くしてなんぼです。(そうなのか)
正直まったく売れないつもりで居たのですごくびっくりしてうれしかったのですが、アンソロジーなどで露出が多かったぶん目に留まったのでしょうか。
今年からは全体的にほどけないが出るようになったのですが(忍の知名度があがって笑)ジェミニを読んでもらえるのはやっぱりうれしいな。
オン「
夜のしじまをもとおれば」
翌週別府に行くのが楽しみすぎて、仕事でへとへとに疲れていたのでいっぱいいちゃいちゃしているのを書きました。
ふたりはなかよしです。
11月イベント:Zine展inBeppu
→レポート イベントの雰囲気がとてもよい、参加レポートがすごい、とお聞きして興味を持ち、場違いだろうと思いつつ参加申し込み。
別府に行きたかったしね。
ぶっちゃけお友達とも「
BLが売れるわけないよね」とは言ってたんですが正直ほんとうに売れなすぎて申し訳なくなりました。
(傾向分析資料として全体の売り上げランキングも添付されていて、正直つらい)
クラフトよりのもの、エッセイ、詩歌や純文学など芸術性の高いもの、一般文芸テイストのものが概ねウケてキャラクター性の強いものは全体的に動かなかったようです。
本屋さん感覚で本を手にとって選ぶ時に目にとまりやすさ、にくさで完全に明暗が分かれたと言うか。
来場される方の好みがあるのは当然なのでみんなが同じように売れるのは不可能なんですが、売れない本に場所を割いて面倒を見てもらうのはただひたすら申し訳ないので参加させていただけてうれしい反面ぶっちゃけ肩身が死ぬほど狭いです。
BLは青春小説で家族の物語として読んでるし、ジェミニは青春小説として普通の一般文芸と同じようにリーチできるのではくらいに思っているので正直まったく売れなくて残念です。それでデザイン表紙にしてるのにな。
そんなに目に留まらないのかなーって正直がっかりもするんですが、普段からたくさん売れてるわけでもないんで。
ほどけないはまぁ仕方ないんだよ、あれはR18のBLで、セックス抜きで書けない話だから。
静マルと同じく客層にあってないとか、要するにそれが実力といえばそれまでなんですけど、正直悔しい、なんでって思います。
たくさん読んでもらえるわけではないけど、大切なことを書いて自分が生きていくための足がかりを得ていて、それが読んでくださった方にきちんと届いてることは実感できているからそれでよしとするかな。
本を作って売るにはお店屋さんをやらなきゃいけなくて(通販や委託じゃ読んでもらえないんですよ)、それもちゃんと創意工夫して楽しんでるといえば楽しんでるんですが「やらなきゃいけない」大変なことなのは確かです。
目の前で手に取ってもらえる・書き手さんに出会える喜びがある反面で、書き手当人を介さず純粋に『本』と出会ってほしいなと思います。
小説の中にしか居場所のない高梨來の居場所がほしいからイベントに出て人に会いたいと思うのとそこは矛盾しないんですよ。
委託スタイルのイベントはそういったことが具体的に叶うのが理想的で、1日イベントの非日常の世界に身を置いて本を売らなきゃっていうことから解放されてすごく楽しい試みなんだけど、そこで果たして自分の本の未来の読者と出会えるのかっていうと話はまた別で、そこが難しいし厳しいなと思います。
……あきらめて直参するしかないのかな。
なんかいろいろ考えてると、わたしにはイベントを主催する力はないんだけどどうやったら手に取られにくいキャラクター小説の人たちが委託イベントでもお客さんとの縁が生まれるんだろうなって考え始めてきました。どうしたらいいのかな。
別府帰りの晩御飯は別府で買った鶏飯の素で炊き込みご飯、門司港で買ったふぐのからあげ。
オン「
Dead Flowers」
趣味の園芸で食べられる花の話をやっていて。笑
この人たちはそのうち続きが書きたいです。
「
光と影」
周が残してくれた傷なら嬉しい、とあたたかくてやわらかな傷をなぞる忍のお話。
このふたりはセックスで結ばれているというのを何度も書いていますが、切っても切り離せないものなのです。体で結ばれると次は心がほしくなる。
はじまりの唄でも書いたんですが、ふたりがお互いの心を差し出しあう勇気が持てずにいたずらに互いを弄んで傷つけあったことは、どんなに許しあい、信じあえるようになってもお互いの中ではずっと消えない傷のままなんだと思います。
周くんは忍をどうしようもなく傷つけたこと、それでもそのすべてを許され・受け入れられていることにずっと思い悩んでいるし、忍の傷はそう簡単には癒えないし、自分が周くんのそばにいる限り、周くんにそれらと向き合い続けることを突き付けていることもちゃんと知っている。
あなたの残してくれた傷なら愛せるから、というやわらかな痛みを寄せあってともに生きていくところを見つめていたいと思っています。
傷つけていたことを知る木曜日 きれいな傷はあなたにあげる「
週末のおおかみ」
海吏の近況が聞けてわたしはうれしかった。笑
海吏も周くんもいい子なのでほのぼのします。
【アンソロジー「きょうのごはんは」に参加】→全作レビューTwitterで話題を見て気になって参加させていただいたのですが、全39名のご飯を囲む風景をおなかいっぱい楽しめる素敵なアンソロジー。
わたしは忍の部屋でいっしょにおでんを囲むお話を書かせていただきました。
参加者さんの95パーセントは初めましての方で、初めての方のお話を読ませていただけるというのは新しい世界に触れるきっかけになるわけで、そこがこういった大型アンソロジーの面白いところだなぁと思います。
ということはですね、わたしの小説もずっとたくさんの人に読んでもらえる(かもしれない)ということなわけです。
新たな出会いもできてすごくうれしかったです。
【Twitter300字SS】今年も引き続き楽しく難しく参加させていただきました。一回どうしても書けなくてお休みしてしまったんですが、ほぼ皆勤賞かな。
第二十九回「氷」:
春はすぐそこに第三十回「飾る」:
飾らないあなたも第三十一回「散る」:
散る、散る、満ちる第三十二回「色」:
目と耳、そしてエコー第三十三回「かさ」:
にじみ第三十四回「渡す」:
プレゼントフォーユー第三十五回「休」:
暑中お見舞い申し上げます第三十七回「酒」:
大人になれば第三十八回「贈り物」:
心をあげる
折り合いのつけられないことに対して、それでもどんな風に乗り越えていけばいいのかを思えばずっと考えていた一年だった気がします。
いちばん苦しくてどうしようもなかった自分が残そうとした感情にもう一度ちゃんと向き合えたのがすごく大きかったんだな、と思います。
小説を書くことを通して見つけたものも、小説にすらできないことも、きちんと向き合って切り離して「伝えたい」と思ったときにはこうして日記を書くしかないのですが、去年と今年の初めのいくつかの日記を読み返していた時、なんであんなに悲しかったのか思い出せない自分がいることに気づきました。
そういったことが、乗り越えていく、ということなんだろうなと思います。
自分の中で持つべきものではないと思っている感情がいくつもあって、そういったことにつぶされてしまいそうな中で、生き延びることができたのは「言葉にすること」の勇気を、それらを受け止めてくださった方のやさしさに触れさせてもらったことで幾度となく励まされてきたからだと思います。
ほんとうに、ありがとうございます。
よくも悪くも言葉の中でしか生きられなくて、日常を生きるために殺している【高梨來】のいる場所がほしくてイベントに出ているようなところはあって、そこにすごく救われている反面で、対コミュニケーションの場に立つと結局いくらかは言葉の中でしか生き延びることができない感情は殺すほかないのは確かなんだよな、というのが最近のわだかまりです。
感情の暴力をナイフぶん回すように振り回すわけにはいかないので当たり前といえば当たり前なんですが、なんだか違和感が募っていくというか。
だから人前には出ませんと言いたいわけではないし、手渡したいと思える気持ちをどんな場でも、傷つけないようにと配慮したうえで届けていくこと、自分を守ること、その上で伝えたいことを伝えられるようになること、に関して今後も考えていかないといけないのかもしれません。
……自分のことを話すのがすごく苦手なので、何が言いたいのかよくわからなくなってきた。(あたまがわるい)
小説にするしかないような行き場のない気持ちがいくつもある一方で、小説にすらできないことがたくさんあって、「すべてを小説にできない」という自らの才能のなさに打ちひしがれることが何度もありました。
そういった自分の感情のありかたひとつひとつを肯定したくて、こうして文章を書いています。
向き合いたいと思えることがあったこと、それらを形作るための言葉を見つけられたことは、とても幸福なことなのだと思います。
そして何よりも、それらに耳を傾けてくださった方がたくさんいたことに最大級の感謝をしています。
すべてに答えることができないことがわかっていても、受け止めたたくさんのやさしさを、いま目の前にいてくれる大切な人や、まだ見ぬ誰かに届けることができたらいいなと思います。
そのことがいつでも、わたしを何よりも勇気づけてくれるからです。
書くこと、生きることは、わたしにとってそういうことです。
ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございました。
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